1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯槽骨再構築およびインプラント体への高分子電解質錯体の応用
Project/Area Number |
07457476
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
芝 あき彦 昭和大学, 歯学部, 教授 (70013969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 俊哉 昭和大学, 歯学部, 講師 (00232257)
瀧澤 秀樹 昭和大学, 歯学部, 講師 (50236387)
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Keywords | 高分子電解質錯体 / インプラント / コラーゲン合成 / キチン・キトサン / 生体親和性 / インテグリン / 骨吸収 / 骨再生 |
Research Abstract |
1.コラーゲン合成能の測定 骨芽細胞を用いてコラーゲン合成はCラベルによりフルオログラフィを作製して評価した結果、骨芽細胞は高分子電解質錯体膜上で良好な増殖を示した。 2.形態学的検索 線維芽細胞と高分子電解質錯体との接着におけるインテグリンの発現とその局在をβ1インテグリン抗体を用いて免疫組織学染色法により行った結果、高分子電解質錯体状培養では細胞のインテグリン発現は対照群と比較してやや高い値を示した。また高分子電解質錯体上でのインテグリンおよびビンキュリンの局在はいずれも細胞質全体に認められ、その発現機構は対照群と同等な像を示した。 3.キチン膜コート人工歯根の生体内植立実験 成犬をキチン膜コート群と非コート群に分けてチタンインプラントとハイドロキシアパタイトコーティングインプラントを4週間埋入し、組織学的観察を行った結果、いずれもキチン膜コート群の方が明らかにインプラント体との骨接着面積は多く、またインプラント体の違いではハイドロキシアパタイトコーティングインプラントの方が骨接着面積は大であった。 4.生体親和性 ラット背部皮下と骨内に高分子電解質錯体膜およびHAP-電解質錯体ハイブリッド体を埋入し、組織学的観察を行った結果、高分子電解質錯体膜の皮下埋入では繊維性結合組織により被包され、高分子電解質錯体の吸収とともに繊維性結合組織が内部まで侵入していた。骨内埋入では高分子電解質錯体は吸収され、骨組織に置換していた。またHAP-電解質錯体ハイブリッド体の皮下埋入では分解せず、顆粒の流出、拡散、移動などは認められず、骨内埋入では高分子電解質錯体は吸収し、新生骨と置換し、骨欠損部はHAP-骨の複合体となっていた。
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