1995 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイド前駆体タンパク質(APP)のリン酸化による代謝制御
Project/Area Number |
07457536
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 利治 東京大学, 薬学部, 助教授 (80179233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
得丸 博史 東京大学, 薬学部, 助手 (70262160)
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Keywords | アルツハイマー症 / β-アミロイド / アミロイド前駆体タンパク質 / タンパク質リン酸化 / 遺伝子変異導入 / 細胞生物学 / 生化学 / 分子生物学 |
Research Abstract |
本研究の目的はアミロイド前駆体タンパク質(APP)のリン酸化がAPPの細胞内代謝に果たす役割を解明することである。研究代表者によるこれまでの研究成果は、APPの細胞内におけるリン酸化がAPPの代謝経路、特にAPPの細胞内輸送系に関与している可能性を強く示唆してきた。そこで、平成7年度には、リン酸化サイトの変異を含む様々な変異APPcDNAを安定的に発現している細胞株を多数樹立した。これらの変異APPを発現している細胞を用いて、APPの細胞内輸送に必要なアミノ酸配列(輸送シグナル)を決定し、輸送シグナルに変異を持つAPPのβ-アミロイドタンパク質産生におよぼす影響を解析した。その結果、以下の事実が明らかになった。(1)APPリン酸化サイトだけの点変異はAPPの細胞内輸送に影響を及ぼすがその効果は部分的なものである。(2)細胞質ドメインの変異ではβ-アミロイドタンパク質産生に影響を及ぼすものもある。(3)いままで未知であったO-glycosylation siteを同定した。O-glycosylation siteの変異がAPPの代謝に及ぼす影響を調査中である。(4)リン酸化サイトを特異的に認識する抗体を開発し、神経細胞におけるリン酸化APPの分布を免疫組織化学的方法で解析した。その結果、リン酸化されていないAPPは細胞体に多く存在し、リン酸化APPはデンドライト/アキソンに観察された。これらの結果はAPPの細胞内分布にリン酸化が関与していることを示唆している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 鈴木利治: "アルツハイマー症の原因と薬剤開発" Bio clinica. 10. 56-59 (1995)
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[Publications] Oishi, Nairn, Czernik, Lim, Isohara, Gandy, Greengard, Suzuki: "The cytoplasmic domain of the Alzheimer´s β-amyloid precursor protein is phosphorylated at Thr654, Ser655 and Thr 688 in adult rat brain and cultured cells" Molecular Medicine. (in press).