1997 Fiscal Year Annual Research Report
強震動が鉄筋コンクリート建物に及ぼす動的破壊特性の振動台実験に基づく評価研究
Project/Area Number |
07458081
|
Research Institution | Tohoku Uniersity |
Principal Investigator |
柴田 明徳 東北大学, 工学部, 教授 (30005251)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 則夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60292249)
井上 範夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50250725)
小川 淳二 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30005508)
|
Keywords | 鉄筋コンクリート / 強震動 / 振動台 / 動的破壊特性 / 模擬地震動 |
Research Abstract |
昨年度は、東北大学所有の振動台を用いて鉄筋コンクリート柱の縮小試験体を対象にして予備的な振動実験を行った。この結果を踏まえて、今年度も同じ試験体(断面が10×12cm、クリア高さが60cm、せん段スパン比3の4本の鉄筋コンクリート柱よりなり、その上に約5tonの鉄板を載せたもの)を3体作成し、1体は静的繰り返し加力、2体は海洋型と直下型の特徴を持つ模擬地震波による振動実験を行った。振動実験では、すでに仕様済みの試験体をブレース補強して補償加振を行って作成した波を入力波とすることにより、本実験で目標波に近い入力を与えられることが分かった。 得られた実験結果により以下のことが分かった。 1)ハンマー打撃により各加力ステップ後に実施した自由振動実験から求めた減衰定数は、1.1〜1.8%程度であり、動的の場合は海洋型の方が直下型より若干大きかった。 2)慣性力-変形関係の包絡線は、主筋が降伏するまでは静的結果と動的結果はほぼ同一であった。主筋の降伏後は動的結果が静的結果を上回り、最大耐力は海洋型地震動の場合は1.17倍、直下型地震動の場合は1.14倍となったが、地震動特性による差は小さかった。 3)振動実験における慣性力-変形関係の履歴特性は、主筋の降伏後、海洋型地震動の場合には大きなループを描いたが、直下型地震動の場合には相対的にループが 小さかった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] ウンリュウハン・ヒワ: "異なる特性を持つ地震動を受ける鉄筋コンクリート柱の振動台実験" 東北地域災害科学研究. 34巻. (1998)
-
[Publications] 井上範夫: "RC構造物の応答に対する地震動のエネルギー入力性状の影響" コンクリート工学年次論文報告集. 19. 531-536 (1997)
-
[Publications] 中村孝也: "地震動エネルギーの入力過程を考慮した鉄筋コンクリート造建物の応答最大変形推良法" 構造工学論文集. 44. (1998)