1995 Fiscal Year Annual Research Report
不均質材料内における熱・気相・液相移動と初期応力の測定方法に関する研究
Project/Area Number |
07505005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田辺 忠顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50144118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 靖晃 名城大学, 工学部, 助手 (00257651)
大下 英吉 広島大学, 工学部, 助手 (40253108)
佐藤 良一 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (20016702)
森野 圭二 愛知工業大学, 工学部, 教授 (20064933)
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Keywords | 不均質多孔性材料 / 水分移動 / 温度分布 / 拡散方程式 / 電子顕微鏡 / 水分拡散実験装置 / 液相 / 拡散係数 |
Research Abstract |
一般に熱容量の異なる物質が混合して、ある種の複合体を構成し更にこの間に大小様々な空隙を含む場合、熱・気相・液相の移動が生じ同時に複雑な初期応力を発生することになる。この種の材料として最も一般的なのは、コンクリート材料であるが、最近の流動性を特に与えたコンクリートにおいては、その組成成分に微粒成分が多いことから初期の変形や初期応力が卓越する場合が多い。従って、一般的な不均質材料内における熱・気相・液相移動と初期応力の理論を深めると同時に、コンクリート材料を念頭に置きつつ気相・液相移動の状況を実験的に明らかにし、発生する初期応力を測定する方法を是非とも開発しておく必要がある。 本研究では、不均質材料にコンクリート、あるいはモルタルが硬化している段階、あるいは硬化後の段階において、水分の移動量、水分の移動量に伴う体積の変化、体積によって生じる初期応力を熱力学を駆使して詳細に実測する装置を開発することを研究する。 本年度の成果としては、実施計画書でも述べたように、水分拡散測定装置を作製することであるが、ほぼ完成し、現在試験運転を行いつつ、実験データを収集している。来年度以降、本格的稼働を行う予定である。
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[Publications] 谷口 幸弘: "コンクリートの内部空隙に発生する間隙水圧に関する実験的研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 731-736 (1995)
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[Publications] 木下 英吉: "不均質材料の透水メカニズムに関するモデルの構築" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 1269-1274 (1995)
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[Publications] 木全 博聖: "不飽和コンクリート中の気相・液相の移動に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 1275-1280 (1995)
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[Publications] 石川 靖晃: "ビンガム流体から固体への遷移過程におけるコンクリートの構成則に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 627-632 (1995)
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[Publications] 伊藤 始: "細骨材中の表面水移動に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 18(発表予定). (1996)