1997 Fiscal Year Annual Research Report
不均質材料内における熱・気相・液相移動と初期応力の測定方法に関する研究
Project/Area Number |
07505005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田辺 忠顕 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50144118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 靖晃 名城大学, 理工学部, 講師 (00257651)
大下 英吉 防衛大学校, 講師 (40253108)
佐藤 良一 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (20016702)
森野 圭二 愛知工業大学, 工学部, 教授 (20064933)
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Keywords | 気・液拡散 / 不均質多孔体 / 分流式湿度発生装置 / エネルギー水準 / レーザ変位計 / 供試体セル |
Research Abstract |
本研究における一つの問題点は、任意のエネルギー水準を有する気体、あるいは液体をその試験セルの中に実現することであるが、気体に関しては高精度の分流式湿度発生装置を設置し、セルへ至る管路の壁面温度をセル内温度よりも20〜30℃高く設定すること、また、セル壁面温度を発生装置自身の温度よりも10℃以上低くすることによって結露を防止することが出来て、目標通りのエネルギ水準を有する気体をセル内に実現することが可能となった。また、コンクリート供試体の中には、気体の移動を関知する内部湿度センサーの開発を行った。このセンサー自身は単に二本のステンレス製線素を平行に、4.5mmの間隔で組み合わせたもので特に精巧なものではないが、一応湿度50%以上の水分移動を計れる目安はついた。しかし、これに関してはより一層の改良を加えて、複雑な移動現象の実像を捉える工夫が必要である。解析的な手段と組み合わせる必要があるかもしれない。次に、重要な測定量として変位の測定がある。変位は、セル内の上下、水平2方向の6箇所に設置した高感度レーザ変位計で測定することになっていたが、精度良い測定が実験出来ず、平成9年度は、この原因究明を最大の研究目標として取り組んだ。それにも拘わらず、アルミニウム円板供試体を用いて温度変化による長さ変化が存在しないことを確かめた上で、レーザ変位計で測定すると、以前程ではないが、未だ100×10^<-6>程度の誤差が生じることが確認されている。目標は、あと1オーダー精度を上げることなので、水平方向は、dial gauge 式に変更することも考えて、検討を続行中である。本研究は、一応、今年で終了であるが、最終的目標に向けて現在努力を続行中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 木全 博聖: "不飽和コンクリートの気相・液相の移動に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. Vol.17. 1275-1280 (1995)
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[Publications] Kimata,H: "The Mathematical Modeling on the Migration of Liquid and Gas Phases in Non-saturated Concrete" Transactions of the Japan Concrete Institute. Vol.17. 45-52 (1995)
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[Publications] 木全 博聖: "不飽和モルタル中の水分移動に関する実験的研究" コンクリート工学年次論文報告集. Vol.18. 591-596 (1996)
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[Publications] 筒井 英之: "高強度コンクリートの自己収縮応力に関する検討" セメント・コンクリート論文集. No.50. 478-483 (1996)