1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07505016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
友澤 史紀 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50211404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 茂 セメント協会研究所, セメント研究部, 研究課長代理
佐藤 健 セメント協会研究所, 所長
野口 貴文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80208321)
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Keywords | 石灰石砕砂 / 石灰石砕石 / 粒度分布 / モルタル / コンクリート / 流動性 / ワ-カビリティー / 微粒子 |
Research Abstract |
本年度の研究により、得られた知見を以下にまとめて示す。 1)完全リサイクルコンクリートの実用化の普及の第一歩として、石灰石砕石・砕砂の利用について、全国生コンクリート工業組合連合会および石灰石鉱業協会に対して調査を行った結果、次に示すことが明らかになった。 ・結晶質の石灰石は粗骨材には脆くて適さなく、細骨材としての利用可能性はあるが、FM、洗い試験、水分、粒形の点で品質管理が大変である。 ・石灰石骨材を多く販売すると、通常の骨材の販売業者との間に問題が発生する可能性がある。 2)現在、市販または試作されている石灰石砕砂の品質について調査および実験を行ったところ、次に示すことが明らかになった。 ・現状の石灰石砕砂の粒度分布は、中間粒径の少ない状態のものがほとんどであり、コンクリートとした場合に、ワ-カビリティーのよくないものとなる可能性が高い。 ・石灰岩の粉砕方法によって、異なる品質の砕砂が得られる。 3)石灰石砕砂の粒度分布を5段階に設定し、モルタルレベルで、石灰石砕砂が流動性に及ぼす影響および圧縮強度に及ぼす影響について検討した結果、次に示すことが明らかになった。 ・FMが大きいほど、また、砕砂の粒形がよいほどモルタルのフロー値は大きくなる。 4)石灰石砕石・砕砂を用いたコンクリートでは、砕砂の微粒分は砕砂自体の粒度分布の変化がコンクリートの流動性に及ぼす影響を緩和するので、微粒分はある程度あった方がよい。ただし、多すぎると粘性が高くなり、流動性も悪くなる。
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