1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07505030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 宏一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 徳昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80010891)
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
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Keywords | SST / 浮体式空港 / 基本計画 / バ-ジ / セミサブ / 自然環境荷重 / アクセス / 係留方式 |
Research Abstract |
来世紀の早い時期に実用化を目ざした次世代超音速機(SST)の開発が米国を中心として鋭意進められている。我が国に次世代SST空港を建設しようとすると、必要な土地の広さ、騒音や衝撃波などの環境問題などから海上立地以外に考えにくいので、航空管制および空港における航空機や乗客の制御の面で単純さ故の経済性や信頼性・安全性の向上が期待されるSST専用空港を浮体式で建設するものとする。本空港の設置海域の選定に当っては、(1)ハブ機能を担う近隣空港の規模とそのアクセス、(2)ゲート機能として母都市・東京都心とのアクセス、(3)設置域の環境、(4)気象、(5)その他の自然環境データ、(6)アジアにおける競争力に関して、7ヶ所の海域を比較検討した結果、千葉九十九里沖、水深25〜30mの海域とした。空港形状と構造体としては数種について、予想就航率と就航空路、九十九里沖の気象状況の条件下で検討を行い、1700×900mのバ-ジをターミナル・エプロン用構造体とし、これを中心に南北に2本ずつの4000×320m滑走路計4本を半潜水式構造体として配置するものとした。現在の成田空港をハブ空港として、この空港と一体運用を行うものとし、両空港間の交通手段としては専用高速鉄道、自動車道路およびVTOL機によるものとする。前者のため、固定橋を建設し、ターミナルのバ-ジに接続する。このターミナルは、年間7000万人の想定旅客に対しリニア分散式の32ユニットターミナルを有し、エプロン上で航空機はコンベアに乗り、配置されたレール上を移動するシステムとした。ターミナル用バ-ジは剛体として挙動するものとして挙動解析を行い、海側、陸側、2ヶ所の埋立人工島によって係留され、海側のは消波施設として、陸側のは固定橋との接続部としても機能する。滑走路用半潜水式構造体は梁として挙動するものとして、波浪に対する近似応答解析を行い、応答の大きさを小さく抑えるために、それぞれの滑走路浮体の自由端を固定端とするとともに長さの中央にも支持構造を設けるものとした。
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