1996 Fiscal Year Annual Research Report
電話回線を利用する前胸壁貼付け型超小型生命生活情報伝送器の開発
Project/Area Number |
07508007
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Section | 試験 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 博志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 真 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (50260500)
土肥 健純 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40130299)
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Keywords | 前胸壁貼付け型 / 超小型生命生活情報伝送器 / 致死的心拍異常 / 脳血管傷害発作 |
Research Abstract |
日本社会の高齢化にともなって高齢者の生活支援は重大な社会問題となってきている.研究目的は高齢者の在宅生活支援のための快適性の優れた生命生活情報伝送機器を開発することにある.この機器は電話回線を使用し,24時間異常事態発生時に実時間で情報を伝送する前胸壁貼付け型の心電図誘導電極・情報伝送アンテナ一体型の超小型機器のものである。本研究年度においては1)装置の超小型化のための機器構成部品の超小型化に向けての検討、特に集積回路の超小型化を中心に研究を進めた。外形寸法については50mm×90mm×5mmとほぼ名刺大を、重量50グラムを実現した。開発点は加速度計・傾斜計の超小型化である。残された問題点は駆動電源にあることが判明した。市販のバッテリを使用するからにはCPUなどの電流使用量の低減を考ねばならない。2)致死的心拍異常の解析プログラムの試作、危険な心室頻拍発作、心室性期外収縮発作、発作性心房細動などの不整脈検出に加えて心筋虚血発作、特に心筋梗塞発作の検出を従来の心電図自動解析プログラムを参考にしながら開発試作した。これには新規性はそれほどない。3)脳血管傷害発作解析プログラムの試作、特に体位・姿勢の異常からみた解析プログラムの開発試作、脳血管発作時の呼吸リズム異常を加速度計を利用した呼吸異常検出のためのプログラムの試作に成功した。この加速度計を利用した呼吸解析プログラムはこれまでの本邦での学会報告は可能性と試みについての報告が2編みられるがわれわれの開発試作したものはそれらを理論的にも越えたものであると考えられている。4)生体信号の取り入れ回路にノイズ除去のフィルタを試作組み入れて除去に成功したが、基線動揺除去フィルタの必要性の高いことが判明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 松本博志ほか: "生命生活情報伝送システムの開発" 日本ME学会雑誌論文号. 34巻特別号. 266 (1996)
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[Publications] 松本博志ほか: "欧米のHome Health Care Telematicsの現状と周辺機器の開発の動向" 日本ME学会雑誌. 10巻5号. 11-17 (1996)
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[Publications] 松本博志ほか: "生命生活情報伝送システムの開発-心電図の計測・処理" 第12会ライフサポート学会大会抄録集. 12巻特別号. 89 (1996)