1997 Fiscal Year Annual Research Report
電子記録方式導入による地震被害現地調査のシステム化
Project/Area Number |
07555175
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鏡味 洋史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70016476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩野 計司 長岡工業高等専門学校, 助教授 (30128574)
後藤 典俊 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (30027247)
村上 ひとみ 札幌市立高等専門学校, 講師 (10201807)
岡田 成幸 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50125291)
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Keywords | 地震被害調査 / 電子記録 / アンケート調査 / 建物被害 / ライフライン被害 / 震度 |
Research Abstract |
近年の都市機能の高度化に伴い、地震被害も多様化、複雑化、広域化しており、地震による被害調査の項目、件数の飛躍的な増大となっている。1995年の兵庫県南部地震はこのことを如実に表している。したがって、これに対処できる実効性の高い調査法の確立が急がれている。すなわち有限の人員と時間内の調査には、コンピュータの積極的導入による抜本的改善が必要不可欠である。このような観点から本研究は3年計画で立案され本年度はその最終年度にあたる。 前年度に引続き本年度は、携帯型計算機の周辺環境の現状調査検討を行った。特に、現地調査の基本情報となる位置の同定に関して簡易かつ高精度の情報が得られるGPS、および一般不特定多数からの情報の収集に有力な手段となりうるインターネットについての現状とシステムへの導入の可能性の検討を試行実験も含めて行った。利用可能なデイジタルベースの各種地図、建物、ライフライン関連のデータベースについても現状と利用可能性を検討しシステムへの導入を図った。前年度より作成を進めている各モジュール別プロトタイプについてインターフェイス部を改善するなど完成度を高めた。提案した調査システムは、インターネットを利用した震度調査・人間行動調査、携帯型パソコンを用いた建物被災度判定・ライフライン支障度調査および停止日数マッピングである。 本年度は最終年度であるので以上の成果をとりまとめて報告書の刊行を行った。
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[Publications] 内山拓哉・岡田成幸・他: "建築物の地震被害現地調査のシステム化 その1基本的考え方と調査項目の整理" 日本建築学会梗概集. B2. 81-82 (1997)
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[Publications] 渡部秀樹・後藤典俊・他: "低コストなD-GPS機器の測位精度と誤差要因-室蘭市の場合-" 開発技報. 39. 21-28 (1997)
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[Publications] 谷口寛樹・後藤典俊: "インターネットを用いた地震被害情報収集システム開発の試み" 開発技報. 39. 9-20 (1997)
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[Publications] 塩野計司・他: "ライフライン震害と住民生活-1995年兵庫県南部地震・宝塚市" 地震工学研究会論文集. 24. 1197-1200 (1997)
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[Publications] 塩野計司・他: "建物被害およびライフライン震害との関連でみた避難者の発生状況" 地域安全学会論文集. 7. 141-143 (1997)