1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555205
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐々 健介 名古屋大学, 工学部, 助手 (30101166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 宏志 神戸製鋼所, 技術開発本部材料研究所, 研究員
岩井 一彦 名古屋大学, 工学部, 講師 (80252261)
桑原 守 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70023273)
浅井 滋生 名古屋大学, 工学部, 教授 (80023274)
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Keywords | 反転磁気力 / 金属間化合物 / 繊維の配向 / 耐摩耗性材料 / 耐摩耗性材料の製造法 / 晶出金属間化合物の微細化 / 初晶Siの微細化 |
Research Abstract |
昨年度、試作した反転電磁気力を印加できる装置を用いて磁束密度:0.21T,電流密度:990A/m^2と一定に保ち,反転周波数を0〜0.2Hzの範囲で変化させ,ポリスチレン繊維の配向挙動を観察した.その結果,反転電磁気力を適正な周波数で印加することによって,繊維の配向が可能であることを確認した.また,この機構について理論解析を試みた. Al-11.5wt%Si-2wt%Fe合金を用いて,金属間化合物(組成Al-9wt%Si-15wt%Fe)を晶出させ,反転電磁気力を0.5〜60Hzの周期で印加した結果,板状に晶出した化合物が配向することを確認した.また,周波数の増大に伴って晶出物が微細化することも明らかにした. Al-Si合金の耐摩耗性材料の製造法として,反転電磁気力-直流電磁気力印加法を提案し,実験的検討を行った.すなわち,初晶Siを晶出させた時点で,まず反転磁場を印可し,その微細化を図った後,直流電磁気力を印加し所定位置に移動させる.このような処理によって耐摩耗を必要とする箇所のみで向上させることができる直流電磁気力のみの印加の場合と比較して微細化が確認できた.さらに得られた試料について耐摩耗試験を行い,耐摩耗性の向上を確認した. 以上,反転電磁気力を用いることによって板状の晶出物を特定の方向に配向させる製造法および反転電磁気力-直流電磁気力印加による耐摩耗性材料の製造法を提案した.今後,適正操作条件を把握することにより工業化に繋げることが可能と考えられる.
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[Publications] 岡田和典,佐々健介,浅井滋生: "直流磁場-交流磁場印加による液中粒子の挙動" 材料とプロセス. 9・4. A-9
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[Publications] 山尾文孝,佐々健介,浅井滋生: "固定交流磁場を利用した溶融金属の非金属介在物除去" 鉄と鋼. 83・1. 30-35