1995 Fiscal Year Annual Research Report
高温性ラン藻の炭酸固定能の強化と炭酸ガスの誘起資源化への利用
Project/Area Number |
07555254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五十嵐 泰夫 東京大学, 農学部, 助教授 (90114363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉木 博 電力中央研究所, バイオ特別室, 室長
児玉 徹 東京大学, 農学部, 教授 (30011901)
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Keywords | 炭酸固定 / RubisCO / ラン藻 / 有機資源 / 廃棄ガス |
Research Abstract |
(1)Chroococcidiopsis strain TS-821の培養 タイの温泉より採取した高温性ラン藻、Chroococcidiopsis strain TS-821の高濃度培養を試みた。まず、菌の生育および炭酸固定能に与える炭酸ガス濃度の影響を調べた後、その他の栄養素の添加濃度、添加時期を検討し、短時間でより高濃度の菌体を得る方法を確立した。また、光強度の培養に与える影響を検討し、これ以上の高濃度培養にはより強い光を照射できる光バイオリアクターの開発が不可欠であるとの結論に達した。 また、培養条件により現実の廃棄ガスを使用する場合に近付けるために、NOxの混入させて合成したモデル廃棄ガスを用いての培養に着手した。 (2)Synechococcus strain a-1のRubisCO機能 Specificity factor(τ値)は炭酸固定酵素RubisCOの炭酸固定効率を決定する重要な因子である。特に構造の簡単なラン藻や細菌においては、このτ値を高めることにより炭酸固定能の上昇が期待される。本研究では我が国の温泉から取得した高温性ラン藻Synechococcus strain a-1のRubisCOのτ値の遺伝子工学的手法による改変を目指している。本研究の遂行のため、まずラジオアイソトープを用いることなく、イオンクロマトグラフィーで反応生産物を定量することよりτ値を容易に測定することを可能とした。さらにこの方法によってSynechococcus a-1株のRubisCOのτ値を求めた。現在τ値の高い高等植物由来のRubisCOのシーケンス等を参考に、本菌株のRubisCOのτ値の改変を試みている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hayashi et. al.: "Eflect of CO_2 on the Growith and Rabisco Activity of a Thermophilic Cycnobacterion, Chroococcidiopsis sp Stran TS-821" J. Ferment Bioeng.,. 80. 507-509 (1995)
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[Publications] Yaguchi et. al.: "A Non-radiocsotopic Anion-exchange Chromotographic Methed to sineasure the Specisicity Facter" Biosci. Biotech. Biochem.,. 60(印刷中). (1996)