1996 Fiscal Year Annual Research Report
パルスレーザー分解とプラズマ発光検出を用いる新しい熱分解GCシステムの開発
Project/Area Number |
07555262
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Section | 試験 |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
柘植 新 名古屋大学, 工学部, 教授 (60023157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 忠一 フロンティア, ラボ(株), 研究員
北川 邦行 名古屋大学, 高温エネルギー変換研究センター, 助教授 (00093021)
大谷 肇 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (50176921)
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Keywords | パルスレーザー / 分解 / 原子発光検出 / 熱分解ガスクロマトグラフィー / 機能性高分子 / 微細構造解析 / 反応熱分解 / 昇温熱分解 |
Research Abstract |
本年度は、当基盤研究の備品として新たに購入した原子発光検出器用マイクロ波発生装置と、パルス熱分解装置を直結したガスクロマトグラフ(GC)とのオンライン直結システムを利用して、主鎖中にヘテロ原子を含む下記の機能性分子材料の微細構造解析およびプランクトンなどの環境試料中の脂質分析を行った。 1.カチオン性ポリアクリルアミド系樹脂の組成決定 2.ポリカーボネート樹脂の数平均分子量の絶対分析法の開発 3.ポリメチルメタクリレートの分岐アルキル末端の定量 4.動物プランクトン1個体中に含まれる脂質成分の解析 以上の研究成果は、いずれも研究論文として国際学術誌に掲載されている。 さらに、同手法を利用した応用実験として、昇温機能を合わせ持った熱分解装置を直結したGCと、原子発光検出器とのオンライン直結システムの開発も試みた。その結果、パルス熱分解法によって得られた知見と、昇温熱分解法を利用して得られた情報を総合的に解釈することにより、生分解性を備えた高分子材料として、近年、注目されているキチンおよびキトサンブレンド試料の相溶性を評価する新しい解析法を開発することができた。また、同手法を利用して、臭素-アンチモン系難燃化ポリエステルの熱分解機構を詳細に解析したところ、従来提案されていた難燃効果の発現機構に加えて、新たな発現機構を発見することもできた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yasuyuki Ishida: "Compositional analysis of cationic poly acrylamide resins by reactive pyrolysis-gas chromatography in the presence of organic alkali" Analytical Science. 12. 835-838 (1996)
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[Publications] Yoshiro Ito: "Characterization of end groups in polycarbonates by reactive pyrolysis-gas chromatography" Polymer Journal. 28. 1090-1095 (1996)
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[Publications] Yoshiro Ito: "Characterization of branched alkyl end groups of poly(methyl methacrylate) by pyrolysis-gas chromatography" Macromolecules. 13. 4516-4519 (1996)
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[Publications] Yasuyuki Ishida: "Discriminative analysis of zooplankton individuals by pyrolysis-gas chromatography combined with on-line methylation" Analyst. 121. 853-856 (1996)