1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555315
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 徳昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80010891)
吉田 宏一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010694)
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Keywords | 柔軟構造物 / ドッキング / 自動組立 / 遠隔制御 / H∞制御 / 水中超音波 / 適応制御 / 非線形性 |
Research Abstract |
制御対象のダイナミクスと数値モデルの誤差に起因する不安定化を防ぎつつ、水中という非線形性と不確実性を有する環境下で目的を遂行するために、H∞制御と適応制御を組み合わせた制御手法の開発を平成7年度に実施した。 平成8年度には開発した制御手法に基づいて計算機上に制御アルゴリズムを組み込んだシミュレーターを構築し制御手法の有効性の確認を行った。さらに、実験用の模型を製作を行った。この模型は、代表寸法1mの平面的な骨組み構造物であり節点にスラスターと超音波位置センサーを搭載した立方体状の集中質量を配したものである。この模型については水中で加振実験を行って実験模型に関する動力学的基本特性データを収集した後、構造物の多自由度の弾性応答を制御しつつドッキングする制御実験を水槽にて実施した。実験は一つの模型を弾性応答を制御しつつ、水槽壁面に設定したドッキングポストに精度3mm以内でドッキングするものと、模型2基を水槽中で浮遊状態で互いにドッキングさせた後、さらに水槽壁面のドッキングポストにドッキングさせるもので、いずれの実験にも成功した。ドッキング機構はドッキング精度を確認できる機構となっているものである。 実験はいずれも成功し、本研究の当初の目的である、構造物のダイナミクスに関する不確実性と非線形性の存在する水中環境において、弾性応答を制御しつつドッキングさせる手法を開発することができた。さらにこれにより水中において柔軟な構造物を建設する基本的な技術を開発することができた。
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