1995 Fiscal Year Annual Research Report
流動過冷却水溶液を利用したスラリー状氷の熱・物質輸送に関する研究
Project/Area Number |
07555386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
稲葉 英男 岡山大学, 工学部, 教授 (40133805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大竹 秀雄 サンデン(株), 技術本部, 主任研究員
尾崎 公一 岡山大学, 工学部, 助手 (20224206)
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Keywords | 製氷 / 過冷却水溶液 / 管内流動 / 無機水溶液 / 有機水溶液 / 過冷却度 / 二重管式過冷却器 / 氷核物質 |
Research Abstract |
本年度は、無機水溶液と有機水溶液に関する過冷却現象に関する基礎的検討を主に行った。過冷却度に関する実験は、内径10mmのガラス性試験管内に各種の水溶液を充填し、-40℃まで設定可能な恒温槽内で徐々に冷却し、試験水溶液の過冷却度を測定した。無機水溶液では、予備検討の後、様々な濃度のコレステロール水溶液、蛋白質水溶液、ソレビトール水溶液とエチレングリコールやプロピレングリコールの検討が行われた。コレステロール水溶液、ソレビトール水溶液、エチレングリコール、プロピレングリコール、蛋白質水溶液の順に過冷却度が小さくなることが判明した。また、無機水溶液では、メタアルデヒド水溶液の方がヨウ化銀水溶液よりも、過冷却度が小さくなることが明らかとなった。結果として、無機水溶液では、メタアルデヒド水溶液そして有機水溶液では、コレステロールが過冷却解放用氷核物質として最適であることが判明した。一方、過冷却安定な水溶液としては、その扱い易さや環境負荷の小さい物質として、有機水溶液であるソレビトール水溶液とプロピレングリコール水溶液が適切であることを見いだした。 その結果、管内流動水溶液実験の水溶液には、ソレビトールとプロピレングリコール水溶液を用いることとした。管内流動水溶液の実験装置として、内管内径15mmの二重管式過冷却器を製作し、様々な水溶液濃度、管内流速や管冷却温度などを実験因子として、管内冷却下での流動水溶液の過冷却安定性の検討を行った。その結果、層流領域では、-4℃程度で安定な過冷却が得られた。一方、乱流領域では、-2℃程度の過冷却度を維持することが判明した。また、管内で安定な流動過冷却水溶液を得て、管外で過冷却解放し、製氷する方法に関する製氷効率に関する有用な実験整理式の提案を行った。さらに、管内で製氷する限界条件をも見いだした。
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Research Products
(2 results)