1996 Fiscal Year Annual Research Report
全方向移動機構をもつ広用途移動プラットホームの試作研究
Project/Area Number |
07555398
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 隆行 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 講師 (70197151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 志東 東北大学, 工学部, 助手 (40272017)
大久保 宏樹 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (00250689)
中野 栄二 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90198151)
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Keywords | 全方向移動 / 移動ロボット / 研究プラットホーム / 汎用移動台車 / 車輪移動 / 非ホロノミック / 機構設計 / 制御系設計 |
Research Abstract |
1.四輪移動プラットホームの開発 前年度の成果に基づき、四輪を有する移動プラットホームを製作した。そして、導出した運動方程式に基づき制御系を構成した。各車輪は2つの自由度を1つのアクチュエータで駆動する1入力2出力の構造を持つが、車輪の並進速度項をフィードフォワードバイアスとして加えるような制御系を構成することにより、良好な制御が行えることをシミュレーションおよび実験により確認した。またこの機構は、屋内の床面上にある電源コード等を想定した10mm程度の段差を、問題なく走破できることも確認した。 2.複数モジュールで構成されるシステムにおける通信法 開発した移動台車は、研究用移動プラットホームとして汎用に使われることを前提としている。したがって、マニピュレータやセンサ、その他さまざまな機能モジュールを自在に組み合わせて使用できなければならない。このために、イベント通信をベースにおいた、新たなロボットシステム構築法を開発した。この方法により、(1)各モジュールのハードウェアおよびソフトウェアの両面における独立性を高められる、(2)各モジュールの動的置き換え(プログラムの再コンパイル等を要せずに各モジュールを置換・追加・削除すること)が可能となる、などの利点を得ることができた。その結果、汎用の研究用移動プラットホームとしての能力が更に高まった。 3.移動プラットホームとしての利用可能性 研究代表者らが所属する他の研究グループの協力を得て、製作した全方向移動プラットホーム上に視覚およびマニピュレータを搭載したシステムを構築し、ドアの開閉実験を行った。その結果、全方向に移動可能という高い自由度を有効に利用することにより、力制御を必要としない、移動マニピュレータによる新たなドア開閉法の開発に成功した。
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[Publications] Y. Mori, E. Nakano et al.: "A study on the Mechanism and Control of Omni-Directional Vehicle" IEEE/RSJ Proc. Int. Conf. on Intel. Robots and Sys.1. 52-59 (1996)
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[Publications] K. Hanada, T. Takahashi, E. Nakano: "Software archiectue for constructing a mobile robot with highly independent modules" Int. Conf. on Contl. Auto., Robotics and Organization. 858-862 (1996)
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[Publications] 高橋隆行、中野栄二、他: "メッセンジャロボットによる部屋間移動の実現" 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス講演会'96. A. 471-472 (1996)
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[Publications] 高山順治、森善一、他: "メッセンジャロボットの運動構成について" 日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス講演会'96. A. 472-476 (1996)
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[Publications] 渥美勝、森善一、他: "全方向移動ロボットの車幅可変機構の研究" 日本機械学会 東北支部八戸地方講演会. 311-313 (1996)
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[Publications] 佐々木裕之、高橋隆行、他: "全方向移動ロボットを利用した受動的ドア開け手法の軌道の検討" 日本ロボット学会 第14回日本ロボット学会学術講演会. 385-386 (1996)