1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555529
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
丹羽 直毅 工学院大学, 工学部, 教授 (30011208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松林 雄輔 ニッコーシプロダクツ(株), 取締役工場長
小幡 義彦 日本大学, 生産工学部, 助教授 (10139107)
一之瀬 和夫 工学院大学, 工学部, 助教授 (10100265)
岸 輝雄 東京大学先端科学技術研究センタ, センタ長 (40011085)
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Keywords | 新加工法 / 高精度 / パイプ / 絞り曲げ / 有限要素法 / シミュレーション / 多品種小量生産 |
Research Abstract |
最近電子機器、精密機構器類では高性能化とともに小型軽量化、薄型化、低価格化への要求が強くなっており、部品についても高い精度と品質、かつ低い生産コストが求められている。 本研究は、HDS法(Hollow Disk Stamping)による高精度のパイプ状機能性部品の製造法の開発を目指している。HDS法は、従来の加工法では困難だった薄肉、高精度の短パイプを低コストで制作する事ができる。しかし、HDS法による加工では、許容される加工条件(プロセスウィンド)が狭いことが難点といえる。 本年度は、計測用金型を制作、ポンチ変位に対する荷重変化、形状変化、ひずみ分布の変化を計測、加工過程の解析を行なった。また、有限要素法による加工過程の数値シミュレーションを試みた。HDS法による加工では、ブランクがポンチによってダイに押し込まれ、パイプ状に変形する。この過程で、円周方向に伸びる部分では肉厚が減少し、縮む部分では肉厚が増す。この肉厚の変化が許容公差を越える場合にはしごき加工を施して修正する必要が生じる。従って、しごき加工を伴わないもの、しごき加工を加える金型の2種類に関し解析を行なった。実際の加工過程とシミュレーションとの完全な対応関係は、まだ得られてはいないが、パイプ状に変形をする過程で、伸び側と縮み側の厚さの変化や、境界に現れる中立面の存在といってHDS法の特徴的な現象が再現出来た。また、しごき加工を含む場合は、円周方向の縮む部分で増加した肉厚が、ダイの肩の部分でしごきを受け修正されていることが確認された。加工過程の変形解析と有限要素法による解析から、加工パラメータに関しHDS法の確立へ有用な知見が得られた。
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