1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07555553
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤元 薫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨重 圭一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50262051)
中村 育世 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (30251367)
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Keywords | プラスチック / ケミカルリサイクリング / 液体燃料 / 活性炭触媒 / 硫化水素 / ラジカル反応 |
Research Abstract |
活性炭触媒はポリプロピレンの分解・油化に優れた活性を示すが、少量の硫化水素を共存をさせると高分子量物質の低分子化が促進され、活性炭触媒のような多孔質触媒の効果がより顕著になった。硫化水素の添加はポリスチレンの分解・油化も送信することが確認された。硫化水素を共存させ、ポリプロピレン、ポリスチレンの共処理を行うとポリプロピレンの分解が単独の場合よりも促進されることが見出された。これらの反応において硫化水素はポリマー・分解フラグメント(ラジカル)間のラジカル転移を促進しているものと考えられる。特にポリプロピレン、ポリスチレンの共処理の系では、ポリスチレンの熱分解により低温で発生するラジカルが硫化水素を介して熱分解性の低いポリプロピレンに転移するためにポリプロピレンの分解が単独の場合よりも促進されるものと説明される。活性炭触媒も同様の機能を果していると考えられるが、分子サイズの巨大なポリマーの分解の場合にはそれらの一端と触媒粒子の外表面が接触できるのみで効率が悪いのであろう。硫化水素に代わるラジカル転移を促進する物質としてベンジル位水位を持つトルエン、エチルベンゼン、クメンに着目し、これらを10wt%添加するとクメン、エチルベンゼンではポリスチレンの分解が硫化水素を添加した場合と同様促進されることが明らかになった。クメン、エチルベンゼンはポリスチレンの分解により生成し、しかも分解条件で安定であるから循環使用が可能である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 中村 育世: "Development of New Disposable Catalyst for Converting Waste Plastics to High Quality Transportation Fuel" 石油学会誌. 39. 345-249 (1996)
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[Publications] 中村 育世: "Development of New Disposable Catalyst for Waste Platics Treatment for High Quality Transportation Fuel" Catalysis Today. 27. 175-179 (1996)