1996 Fiscal Year Annual Research Report
高性能薄膜型ルテニウム触媒を用いる次世代型石炭液化プロセスの開発
Project/Area Number |
07555556
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Research Institution | KANSAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鈴木 俊光 関西大学, 工学部, 教授 (70026045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼子 隆雄 日本褐炭液化(株)高砂研究所, 室長
池永 直樹 関西大学, 工学部, 講師 (20232209)
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Keywords | ルテニウム / 触媒 / 石炭液化 / 担持触媒 / アルミナ / 薄膜アルミナ |
Research Abstract |
石油代替エネルギーとしての石炭液化油を石油の価格まで引き下げるためには、現在開発中の石炭液化プロセスの様々な過程でコスト低減のための要素技術の改善が必要である。本研究者らは、現行の石炭液化に用いられている安価な鉄触媒に比較してルテニウムは20倍以上活性が高いことを昨年の研究で見いだし、高価なルテニウムを使用するに当たり使用量を低減し、かつ連続的に使用するために薄膜化して用いようと試みた。 今年度はアルミ板表面を酸化し酸化アルミニウム膜状にルテニウムを担持した触媒を用いてタニトハルム炭の液化反応を行った。ルテニウム触媒は高い活性を示し、420℃、水素初圧5MPaにおいて液化収率82%内オイル収率50%を得ることができた。本触媒は連続式流通系での使用を目的として開発しているので、バッチのオートクレーブにおける試験成績で評価するのは不適当であるが、この結果は固体触媒としては満足すべき成果であった。 アルミ板の酸化条件ルテニウムの担持方法などについて詳しく検討し、最適の条件を探索した。塩化ルテニウムを担持し、焼成し酸化ルテニウムの状態で反応に供したが、反応中に酸化ルテニウムは水素還元を受けルテニウム金属として液化反応に活性を示した。 アルミワイヤーを用いさらに高活性な触媒の調製をめざしたが、陽極酸化中にアルミ線の強度が低下し、実用に耐える触媒担体を調製できなかった。 アルミ板の表面に析出させたアルミナ層を厚くし、ルテニウムの担持量を多くしようとすると、アルミナ層が強固にアルミ板に付着しないことが分かり、実用化にはこの点をさらに解決しなければならない。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 鈴木俊光、池永直樹: "高分散触媒を用いた石炭液化反応における水素移動機構" 日本エネルギー学会誌. 280-286 (1995)
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[Publications] N.Ikenaga,T.Suzuki: "Reaction of Coal Model Compounds in the Presence of Hydorgen Donor Solvents and Highly Dispersed Catalysts" Energy Fuels. 11・1. 183-189 (1997)
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[Publications] N.Ikenaga,T.Suzuki: "Coal Hydroliquefaction using Highly Disepersed Catalyst Precursors" Catalyst Today. (in prss).