1997 Fiscal Year Annual Research Report
殺虫剤抵抗性発達のリスクアセスメントならびに抵抗性の制御に関する研究
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07556014
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮田 正 名古屋大学, 農学部, 教授 (20023476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜 弘司 農林水産省農業環境技術研究所, 資材動態部, 主任研究員
本山 直樹 千葉大学, 園芸学部, 教授 (20124662)
正野 俊夫 筑波大学, 農林学系, 教授 (80011922)
大羽 克明 塩野義製薬株式会社, 油日ラボラトリーズ, 主任研究員
田中 利治 名古屋大学, 農学部, 助教授 (30227152)
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Keywords | AchE / チトクロームP450 / 殺虫剤抵抗性 / 生態的適応度 / メチダチオン / パ-メスリン |
Research Abstract |
1.殺虫剤抵抗性発達のリスクアセスメントに関する研究:捕食性のケナガカブリダニを室内で有機リン剤のメチダチオンで正逆淘汰したところ、数世代の淘汰で高い抵抗性比を示した。またコナガのBT抵抗性では、感受性系統と抵抗性系統との間に、生態的適応度に違いは認められなかった。 2.殺虫剤抵抗性発達機構に関する生理生化学的及び分子機構に関する研究:イネドロオイムシの有キリン剤およびカ-バメート剤抵抗性は、作用点のAchEの感受性低下、ケナガカブリダニのメチダチオン抵抗性はメチダチオンの解毒分解、イエバエのピラクロフォス抵抗性は、AchEの感受性低下および代謝・抱合によること等が明らかになった。また、パ-メスリン抵抗性ネッタイイエカでは、チトクロムP450酸化酵素が主要な役割を担っていることが明らかとなった。これらの遺伝子のCDNA完全鎖長配列を明らかにした。これらの成果をもとに、殺虫剤抵抗性のモニタリング、選択性殺虫剤の利用による天敵の保護による殺虫剤淘汰圧の減少など殺虫剤抵抗性発達の人為制御に関する基礎的な成果を得ることができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Zhang,L.: "Toxicities of pyriproxyfen to susceptible and resistant strains of houseflies." Appl.Entomol.Zool.32(2). 373-378 (1997)
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[Publications] Zhang,L.: "In vitro metabolism of pyriproxyfen by microsomes from susceptible and resistant housefly larvae." Arch.Insect Biochem.Physiol.37(3). 215-224 (1997)
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[Publications] Sarnthoy,O.: "Cross-resistance of Bacillus thuringiensis resistant population of diamondback moth Plutella xylostella(Lepidoptera: Yponomeutidae)." Resistant Pest Management. 9(2). 11-13 (1997)
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[Publications] Kansai,S.: "P450 monooxygenases are an important mechanism of permethrin resistance in Culex quinquefasciatus Say larvae Arch.Insect" Biochem.Physiol.37(1). 47-56 (1998)
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[Publications] 本間 保男: "植物保護の事典" 朝倉書店, 509 (1995)