1995 Fiscal Year Annual Research Report
ソーラー換気と太陽熱除湿システムによる穀物の高品位乾燥法の開発
Project/Area Number |
07556107
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 宏郎 京都大学, 農学部, 助教授 (70026566)
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Keywords | 除湿乾燥 / 太陽電池 / デシカント / 太陽光発電送風 / 太陽熱 / ゼオライト / 籾乾燥 / 自然エネルギ |
Research Abstract |
米麦の乾燥工程における低コスト化と高品質化を目的として、自然エネルギでまかなわれ、かつ高品位の穀物乾燥貯蔵が可能な太陽熱除湿乾法の開発を行った 平成7年度は、人工ゼオライトを用いた太陽熱デシカント乾燥法と、太陽電池を用いた穀物層への通風を実現する新しい乾燥システムを試作した。ガラスハウスを利用した太陽熱除湿乾燥室内に、籾およびゼオライトを通気乾燥する乾燥機を設置するとともに、太陽光発電による換気装置を併設し、太陽エネルギによる除湿乾燥システムを構築した。 この乾燥貯蔵システムはほぼ自然エネルギでまかなわれ、かつ高品位の乾燥貯蔵方法を具体化するものであり、太陽熱乾燥室近傍に1枚129Wの太陽電池モジュール(購入備品)を4枚設置して発電し、一時的にバッテリ-に蓄えるとともに、この電力を用いて送風循環用ファンを回して乾燥実験を行った。エネルギ源である太陽日射量の計測は最も重要であり、全天日射計(購入備品)を用い、実験期間中を通じて測定した。さらに、各部の温度・湿度、デシカント材や籾の水分変化などの計測を行ない、乾燥システムの動的特性を把握するなど、自然エネルギによる籾の高品質乾燥の実証実験を行った。 その結果、デシカント材(ゼオライト)による太陽エネルギの一時貯蔵機能を用いることにより、一昼夜程度の雨天時や夜間・曇天時にも乾燥を行うことができ、穀物を乾燥むら無く高品位に保ちながらクリーンな自然エネルギで籾を通風乾燥することができた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 池田・加藤・リドワン・横田: "太陽熱による籾の除湿乾燥" 農業機械関西支部報. 78号. 131-132 (1995)
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[Publications] Koro KATO, Yoshio IKEDA, Ridwan RACHMAT: "Salar Desiccant System for Paddy Drying" 第54回農業機械学会次年次大会講演要旨. 133-134 (1995)