1995 Fiscal Year Annual Research Report
亜種マウスを用いた新しい遺伝性疾患モデル系の総合開発・供給システムの確立
Project/Area Number |
07556128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
並河 鷹夫 名古屋大学, 農学部, 教授 (70111838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼頭 純三 名古屋大学, 医学部, 教授 (60022802)
中山 裕之 東京大学, 農学生命科学科, 助教授 (40155891)
市川 真澄 東京都神経科学研究所, 解剖発生学部門, 主任研究員 (20124414)
堀尾 文彦 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20165591)
川本 芳 京都大学. 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
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Keywords | マウス / キャスタネウスマウス / 疾患モデル / 突然変異遺伝子 / 実験動物 / 概日リズム |
Research Abstract |
1995年度においてはフィリピン産野生キャスタネウスマウス約20個体を実験室への導入し、F_1を得、さらにキャスタネウス雄へ交配して得られるN_2を大量生産した。それらのN_2を用いて、各種遺伝性と考えられる形質を生化学的手法、動物行動解析装置などを使用して検索した。その結果、以下のような遺伝性疾患と考えられる個体を発見し、遺伝様式の推定を試みるとともに、一部系統純化を開始した。 1)内因性概日リズム異常マウス 動物行動解析装置を用い、回転輪活動を指標として、野性キャスタネウスマウス集団から概日リズム異常を示すマウスをスクリーニングした。その結果、明暗条件下の活動リズムの位相が正常マウスに比べて極端に前進するマウスを見いだした。その中でも特に異常の著しいマウスでは、活動位相が180度逆転し、完全昼行型の活動パターンを示すものが見られた。現在、この形質に注目し、系統育成を進めるとともに、その遺伝様式を調べるためにラボマウス系統も用いた交配実験を行っている。 2)高血糖マウスの選抜育種 N_2世代のマウスにおいて、グルテスト^<【○!R】>による高血糖個体の検索を行い、高血糖3ラインにおいて系統確立を進めている。現在、選抜基準を生後14週齢で糖負荷試験の糖投与後60分値200mg/dl以上において選択している。 3)行動異常マウスのスクリーニング N_2世代のマウスからの兄妹交配1世代目において、体位傾斜、跳躍後の転倒を示す個体を発見し、その次世代にも同様の異常を示す個体を発見した。この個体(雄)を含む同腹子の兄妹交配、並びにこの個体とC57BL/6Jとの戻し交配により遺伝様式の把握をしている。 4)その他、形態異常、肥満などを示すマウスが発見されているのでこれらの遺伝学的解析を進める一方、さらに変異遺伝形質の検索のマウスのスクリーニングを進めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Matsuda,Y.,Nara,K.,Watanabe,Y.,Saito,T.& Sanai,Y.: "Chromosome mapping of the GD3 Synthase gene in man and mice" Gencmics. (in press). (1996)
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[Publications] Kalcheva,I.,Matsuda,Y.,Plass,C.& Chapman,V.: "Isolation and characterization of pseudoautosomel region(PAR) Specific genetic marker in C57BL/6mice using genomic representational difference" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (in press). (1996)
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[Publications] Yoshihara,T.& Ebihara,S.: "Spectral sensitivity of Photoreceptors mediating Phase-Shift of circadian rhythms in retinally degenerated CBA/S(rd/rd)and normal CBA/N(+/+)mice21GC03:J.Comp.Physiol.A" (in press). (1996)
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[Publications] Chno,T.and Namikawa,T.: "EDS,a laboratory colony of the musk shrew(Suncusmurinus,Insectivora) characterized by high incidence of early onset of spontaneous diabetesmellitus" Lab.Anim.Sci.(in press). (1996)
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[Publications] Uetsuka,K.,Nakayama,H.& Goto,N.: "Hepatitogenecity of three plaque purified variants of hepatotorapic mouse hepatitis virus,MHV-2 in athymic nude mice." Exp.Anim.(Tokyo). (in press). (1996)
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[Publications] Harada,Y.N.,Matsuda,Y.,Shiomi,N.& Shiomi,T.: "Complementary DNA sequence and chromosomal localization of xpg,the mouse counterpart of human repair gene XPG/ERCC5" Genomics. 28. 59-65 (1995)