1996 Fiscal Year Annual Research Report
In situ PCR法の開発をその組織化学染色法の確立
Project/Area Number |
07557001
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Section | 試験 |
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
木村 宏 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (40079736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠山 育夫 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 助教授 (20207533)
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Keywords | mRNA / in situハイブリダイゼーション / PCR法 / 逆転写 / cDNA / プライマー / 組織化学 / 画像解析 |
Research Abstract |
本研究の基本的な目的は、組織切片においてmRNAに特異的なポリメラーゼ連鎖反応(PCR法)を行い、高い特異性と感受性をもつmRNA検出法を開発することである。既に、前年度において、切片状の逆転写の至適条件を決定できたので、この技術を用いて切片内に含まれるcRNA(ビオチンなし)をその後のPCR法の鋳型として作成することに着手した。この技術の確立のためには、このcRNAを最も効率的に増幅し可視化するためのPCR至適条件を決定することである。具体的には、1)適正なPCR法の条件決定、2)効率的なビオチン化の条件(標識をPCR伸長反応過程に導入または標識プライマーを使用)、3)標識産物の可視化の最適条件決定(免疫組織化学的手法の応用)、4)画像解析装置を用いた定量解析(マックアスペクト使用)、などである。このうち、1)に関してはほぼ満足のいく条件が決定できたが、通常の試験管内におけるPCR条件とはいくつかの点で異なっており、その理論的根拠を現在なお探索中である。次に2)のビオチン化の条件に関しては標識プライマーを用いるよりは標識をPCR伸長反応過程に導入にする法が効率および安定性の面で勝っていることが明らかとなった。ただし、過剰量のビオチンを導入した場合、PCR法におけるハイブリダイゼーションの効率が低下することも判明したので、感受性を向上するための導入比率を厳格に規定することが重要である。3)の可視化条件に関しては、研究の進展がみられ、浮遊切片を用いる独自のin situハイブリダイゼーション組織化学の確立ができると自信を持つことができた。4)の目標も基礎的な問題は解決し、単に染色部分の面積を測定することばかりでなく、染色の濃淡をも定量解析できる方法の開発に取り組んでいる。
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[Publications] Takahash,M: "Insulin receptor mRNA in the substemtia nigra in Parkinson´s disease" Neurosci.Lett.204. 201-204 (1966)
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[Publications] Li;A-J: "Fibroblast growth facton receptor-1 in the leteral hypothalamic area regalate food intake." Exp.Neurol.137. 318-323 (1966)
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[Publications] Terada,H: "Distribution of nitric oxide synthase-immunoreactive neurons in fetal rat brain at embryonic day 15 and day 19." J.Chem.Neuroanat.10. 273-278 (1966)