1995 Fiscal Year Annual Research Report
ras抑制変異体を用いた消化器癌に対する遺伝子治療の臨床研究
Project/Area Number |
07557086
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
葛巻 暹 北海道大学, 医学部, 教授 (80091445)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 寿一 北海道大学, 医学部, 助手 (30212187)
高橋 利幸 北海道大学, 医学部, 講師 (40261284)
加藤 紘之 北海道大学, 医学部, 教授 (80002369)
|
Keywords | ras癌遺伝子 / 抑制変異体 / すい臓癌 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
pZIP-N116Yの遺伝子導入により膵癌細胞株8株中3株の増殖が完全に抑制された。他の5株においても80%以上の増殖抑制率を呈し、N116Yが強力な抑制効果を有することが証明された。さらに、N116Y導入細胞株は親株及びpZIPneoSV(X)導入株と比較し、進展性の低下を示唆する形態学的変化を認めた。次に軟寒天培地での増殖能を検討したところ、N116Y導入株は、親株及びneo導入株に比較し、著名なコロニー数の減少を認め、足場非依存性増殖能がN116Yにより喪失したことが示唆された。また、各細胞株を1X10^6個、或いは2X10^6個ヌードマウスの皮下に移植したところ、neo導入株では4週までに腫瘍を形成したのに対し、N116Y導入株は腫瘍を形成しなかった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Ishihara, H ほか: "Specific detection of the precursor of ras p21 with a mouse monoclonal anti-C-terminal peptide antibody, SARA-K1" Journal of Immunological Methods. 185. 217-223 (1995)
-
[Publications] 七戸俊明 ほか: "RAS抑制変異体N116Yによるヒト膵癌細胞株の増殖抑制効果" 日本癌学会総会記事. 54. 504- (1995)
-
[Publications] 七戸俊明 ほか: "RAS抑制変異体N116Yによるヒト膵癌細胞株の増殖抑制効果-治療遺伝子としての可能性-" 第47回日本消化器外科学会誌. 29. 366- (1996)
-
[Publications] 瀧本將人 ほか: "癌抑制遺伝子の検出法と同定法" 日本臨牀. 53. 2666-2671 (1995)