1996 Fiscal Year Annual Research Report
胎児胚子標本の立体像再構成を中心とした人体発生教育研究支援システムの開発
Project/Area Number |
07557182
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小森 優 京都大学, 医学研究科, 講師 (80186824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 隆 京都大学, 医学研究科, 教授 (40055992)
湊 小太郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00127143)
塩田 浩平 京都大学, 医学研究科, 教授 (80109529)
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Keywords | ヒト胎児 / 胚子連続切片 / 発生過程 / コンピュータグラフィックス / 立体像再構成 / マルチメディア |
Research Abstract |
胎児胚子切片標本を画像データとして入力、立体情報として再構成するシステムを構築した。主な機能は以下の通りである。 (1)切片画像の入力:立体顕微鏡に取り付けたCCDカメラからの映像を640×480画素、グレースケール256階調でディジタル化する。この時、直前の切片像をスーパーインポーズし、XY移動と回転が可能な顕微鏡ステージによって正中線を揃え、位置合わせを行う。 (2)切片間の位置合わせ:一連の切片像の入力が完了すれば、正面および側面への投影像を求め、切片作成前に撮影されている正面像、側面像と較べる。ずれている切片があれば、平行移動によって補正する。 (3)体表面または特定器官表面の抽出:単純な閾値処理や雑音除去により、体表面または特定器官表面の輪郭抽出を行い、その外部を消去する。内部データをvoxelデータとして用いると同時に、得られた輪郭情報を表面データとして用いる。 (4)3次元再構成とその投影像群の作成:3次元データの再構成はvoxelレンダリングによって行った。リアルタイムに任意の方向に立体像を回転させて見せることはできなかったが、若干の再構成時間で対話的に立体像を回転させることができる。また、この再構成立体像上で任意の切断面を決め、元の切片データを処理して再割面を観察する事ができる。 (5)発生過程の動画像作成:発生の異なるステージにある標本から3次元再構成して得られた投影像を、投影角度やスケールをあわせて動画像を試作した。この動画像表示では発生過程の形態変化を順・逆方向表示や拡大縮小して観察できる可能性を示した。 また、作成されたデータの一部をWWWによってインターネット上から参照できるようにしている。(URLはhttp://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/VE/)
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Komori,et al: "VIRTUAL EMBRYOLOGY : 3D LIBRARY RECONSTRUCED FROM HUMAN EMBRYO SECTIONS AND ANIMATION OF DEVELOPMENT PROCESS" PROCEEDINGS OF THE EIGHTH WORLD CONGRESS ON MEDICAL INFORMATICS (MEDINFO'95). 1229- (1995)
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[Publications] 三浦岳、他: "コンピュータグラフィックスによるヒト胚子連続切片からの三次元立体像の再構築" 解剖学雑誌. 70. 353-361 (1995)
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[Publications] 小森優、他: "ヒト胚子の立体像再構成と発生過程の仮想的再現" Japanese Journal of Medical Electronics and Biological Engneering. 34 suppl、. 337- (1996)
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[Publications] 小森優、他: "ヒト発生学のための研究教育支援システムVirtual Embryology" 第11回生体生理工学シンポジウム論文集. BPES'96. 57-60 (1996)