1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07557288
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Section | 試験 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小笠原 國郎 東北大学, 薬学部, 教授 (60004602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 道康 東北大学, 薬学部, 教務職員 (80089789)
菅原 勉 東北大学, 薬学部, 助手 (50006350)
廣谷 功 東北大学, 薬学部, 助教授 (70192721)
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Keywords | キラル合成素子 / 生体抗酸化物質 / carbazoquinocin A / carbazoquinocin D / sporochnol A / 魚摂食阻害物質 / エナンチオ制御合成 / キラルエピクロロヒドリン |
Research Abstract |
研究計画に沿って研究を行い,まず,Streptomyces violaceus 2448-SVT2の産生する生体過酸化阻害作用を持つ2種の絶対配置未知の代謝産物carbazoquinocin Aとcarbazoquinocin Dの合成を検討した.その結果,(S)-エピクロロヒドリンから誘導した成績体がそれぞれ天然物と一致し,最初の合成を達成すると共に天然物の絶対配置を決定することが出来た. ついで,カリブ産海域に育成する海草Sporochnus Bolleanusから単離された魚の摂食阻害作用物質(+)-sporochnol Aの合成を検討した.その結果,(S)-エピクロロヒドリンから誘導した成績体から非天然型の(-)-sporochnol Aが得られ,これによって天然物の絶対配置を決定することが出来た.現在,(R)-エピクロロヒドリンから天然型(+)-sporochnol Aを合成中である. すなわち,キラルエピクロロヒドリンをまずベンジルアルコールと縮合し,O-ベンジルグリシドールとした後,これを塩基性触媒存在下にアリールアセト-トリルと縮合させ,得られたヒドロキシニトリル体をアルカリ性加水分解反応に付した後に,酸触媒存在下に閉環しα-フェニルγ-ラクトン体とする.これを塩基触媒下にアルキル化するとキラルエピクロロヒドリンに由来するキラリティーを反映するγ-位の立体中心の影響を受けα位の立体化学が決定される.ラクトンカルボニル部およびγ位とδ位の連続する酸素官能基を足場に任意のエナンチオ制御が可能であり天然型および非天然型双方のsporochnol Aの合成を可能にする.今後,本手法の適用により活性型ビタミンDおよび関連化合物のエナンチオ制御下の合成を行う予定である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kogyoku Shin: "Enantiotopical Synthesis of Carbazoquinocins A and D, The Potent Lipid Peroxidation Inhibitors from Streptomyces violaceus 2448-SVT2" Synlett. 922-924 (1996)
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[Publications] Michiyasu Takahashi: "The Absolute Configuration of (+) -Sporochnol A, the Fish Deterrent from the Caribbean Marine Alga Sporohnus bolleanus" Tetrahedron : Asymmetry. (発表予定). (1997)