1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07557288
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小笠原 國郎 東北大学, 薬学部, 教授 (60004602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 道康 東北大学, 薬学部, 教務職員 (80089789)
菅原 勉 東北大学, 薬学部, 助手 (50006350)
廣谷 功 東北大学, 薬学部, 助教授 (70192721)
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Keywords | キラル合成素子 / コレステロール生合成阻害剤 / HMG Co-A還元酵素阻害 / compactin / mevinolin / カルシウム代謝ホルモン / calcitriol / 活性型ビタミンD |
Research Abstract |
研究計画に沿って実験を行い,コロステロール生合成阻害物質compactinおよびmevinolinの活性発現必須構造単位であるompactin lactoneのジアステレオ制御合成をまず検討した.(R)-エピクロロヒドリンを出発物質とし,これより(S)-O-ベンジルグリシドールを得た.これに対してプロピオール酸メチルを縮合させた後,リンドラ-還元によってZ-オレフィン部を持つホモアリルアルコールを経てδ位にベンジルオキシ基を持つキラルδ-ラクトン誘導体を得た.δ位の立体化学を反映させて不飽和部をジアステレオ選択的にエポキシ化し,さらに位置選択的ナエポキシ部の還元開裂によって目的とするcompactin lactoneを得た. ついで活性型ビタミンD calcitriolのA環部の合成を検討した.まず(S)-エピクロロヒドリンから(R)-O-ベンジルグリシドールを得,これに対して上と全く同一の変換によってcompactin lactoneの対掌体を合成した.ここでラクトンカルボニル部を還元し,1級アルコール部をフェニルスルフィドとした.さらに1,2-グリコール部をエポキシド化し,これに対してアセチレンを縮合,さらにスルホキシドを経る脱離反応を行い,すでにcalcitriolA環部に誘導出来ることが確立されているenynediolを得ることが出来た. 以上,キラルなエピクロロヒドリンを用いることによりコレステロール生合成阻害剤compactinおよびmevinolinの活性必須構造部compactin lactoneならびにカルシウム代謝ホルモンcalcitriolを同一の手法によって得ることの出来る前例のない合成法を確立することが出来た.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Michiyasu Takahashi: "The Absolute Configuration of (+)-Sporochnol A,the Fish Deterrentfrom the Caribbean Marine Alga Sporochus bolleanus" Tetrahedron:Asymmetry. 8・8. 1235-1242 (1997)
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[Publications] Mitsuru Oizumi: "A Unified Procedure for Diastereo-and Enantiocontrolled Construction of Compactin Lactone and Calcitriol Enyne" Synlett. ・9. 1111-1113 (1997)