1995 Fiscal Year Annual Research Report
生体情報をフィードバックした機械的鍼刺激で膀胱訓練を行う尿失禁治療装置の研究開発
Project/Area Number |
07558132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
北小路 博司 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助教授 (70204881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90240952)
小島 宗門 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80178269)
米澤 猛 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 学長 (40079710)
川喜田 健司 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (60076049)
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Keywords | 尿失禁 / 無抑制収縮 / 尿流動態検査 / 排尿中枢 / ラット / 針 |
Research Abstract |
1.基礎研究(動物実験を用いた急性実験) ラットの橋の排尿中枢(laterodorsal tegmental nucleus: LDT)の活動電位を導出し、膀胱内圧、近位尿道の筋電図、血圧を同時にモニターし、第3後仙骨孔部の鍼刺激の排尿動態におよぼす影響を観察し。無刺激群に比べ第3後仙骨孔部鍼刺激群では、排尿までの潜時の延長、膀胱収縮の抑制およびLDTneuron発火の抑制が観察される例が多くみられ第3後仙骨孔部の鍼刺激の高次中枢に対する影響が示唆された。 2.臨床研究(尿失禁患者を対象とした研究) 尿失禁患者を対象に、第3後仙骨孔部の鍼刺激の膀胱機能におよぼす影響について検討した。尿失禁患者に本研究についてインフォームドコンセントが得られた患者を対象とした。方法は初回に尿量動態検査(膀胱内圧・外尿道括約筋筋電図の同時測定)によって初発尿意、無抑制収縮を確認した。2回目は初回の初発尿意時容量値から第3後仙骨孔部の鍼刺激を行った。結果は初回(無刺激)に比べ鍼刺激を与えると排尿までの潜時の延長、無抑制収縮の抑制が観察された。 3.機械的鍼刺激装置の開発 超小型のモーター、電磁石を組み合わせ、鍼の機械的な時計・半時計方向への繰り返し回転刺激が可能な装置および、その鍼の支持・固定を簡便におこなうためにの小型のアダプターを開発し、その作動条件について検討を加えている。 平成8年度は患者自身が初発尿意を感じたときに、機械的鍼刺激装置を駆動させる。鍼の動きはコンピューターで抑制し、その刺入深度、上下運動の周波数、回転運動の速度、その繰り返しの周波数を任意に設定できるようにし、刺激量の組み合わせも可能となるように改良する。
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