1996 Fiscal Year Annual Research Report
身障者用冬靴におけるすべり止め配置設計システムの開発
Project/Area Number |
07558135
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Research Institution | Tomakomai National College of Technology |
Principal Investigator |
野口 勉 苫小牧工業高等専門学校, 助手 (10132549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 英一 道立札幌身障者総合相談所, 医務課(研究職), 課長
鵜飼 隆好 北海道大学, 工学部, 教授 (00001165)
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Keywords | 身障者 / 冬道 / 歩行 / 靴 / すべり止め / 床反力 / 足底圧分布 / 評価方法 |
Research Abstract |
歩行中の床反力の測定から何時どの方向に滑り易いかを調べ,足底圧分布の測定により滑り易い時の接触状態を特定して,すべり止め材を設置するという流れでシステムを構築した.この中で床反力データから何時どの方向に滑り易いかを調べるために接線力比と接線力方向を定義しベクトル軌跡として表示するプログラムを作成した.その測定結果から,特に踵接地時がすべり易いことと,すべり方向が立脚期間通して一定していないことが判った.また,靴底圧分布から,健足あるいは利き足では踵接地から爪先離れまで滑らかに接地部分が移動するのに対して,患足では段階的に変化,あるいは「踵立ち歩行」のように踵部分のみで力を受けている状況が明らかになった.すべり止めの設置方法は,基準となる圧力を設定し,その圧力より高い部分に,凍結路面に有効なガラス繊維を混入したすべり止めを用い,圧力の低い靴底外周部には,積雪路面に有効なピラミッド状突起を配列した生ゴム系のすべり止めを用いた.加えて,実在の障害者用靴底には,踵接地時のすべりを防ぐために必要最低限度のスパイクを用いた. 上記システムにより健常者の靴底,装具を用いた右足関節固定の障害を想定した障害者用との靴底,加えて両足関節を固定した実在の障害者用靴底を試作した. なお,すべり止め効果を評価するため,試作した靴に対して5段階評価の官能検査を実施した結果,概ね良好な成績が得られた.しかし障害者の場合,多種多様な路面状況となる実際の生活道路を歩いたこともあり明確な効果を判定できなかった.現在歩行中の加速度を測定することにより歩行動作およびすべり現象と加速度変化の対応関係を調査している段階である.足部の加速度波形の観察からすべりの判定判別が可能となったが,加速度測定によるすべり止め効果の数量的評価を行うまでにはいたっていない.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 野口 勉 外6名: "歩行中の加速度変化" 日本機械学会北海道支部学術講演会講演論文集. 962-1. 39-40 (1996)
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[Publications] 野口 勉 外6名: "身障者用冬靴における滑り止め配置設計システム(基本的考え方と-適用例)" 日本機械学会北海道支部学術講演会講演論文集. 962-1. 41-42 (1996)
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[Publications] 野口 勉 外7名: "凍結路における歩行と滑り(傾斜面を踏み込んだ時の運動力学的特徴)" 寒地技術シンポジュウム論文集. 12. 404-409 (1996)