1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07558162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松尾 文碩 九州大学, 工学部, 教授 (80037845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 正幸 九州大学, 工学部, 助手 (50216909)
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Keywords | 英文科学技術文 / マルコフストリング文法 / 第1階述語論理式 / 統語解析 |
Research Abstract |
本研究では,英文科学技術文理解の第1段階として,述語記号を動詞,項を名詞句とする第1階述語論理式への変換方法の開発を目指している.このためには,動詞句の構造決定と名詞句の範囲決定が必要となる.これまでの研究で,単文の主動詞の97%を一意的に正しく決定できる手続きを開発している.また,名詞句の中核をなす被修飾名詞の97%を正しく決定できる手続きを開発している. そこで,本年度は動詞句の構造決定と名詞句の範囲決定のために,マルコフストリング文法と名付けた新しい文法的枠組を提案した.単語列がマルコフストリングと呼ばれるのは,その単語列をマルコフ連鎖とみなしたときの生起確率が,そうみなさないときの生起確率より大きいときである.マルコフストリング文法は,右(左)線形な非終端記号から導出される終端記号列をマルコフストリングに限定するため,文脈自由文法に制限を加えたものになっている.この文法の有効性を検証するため,成句や単純名詞句の調査を行ったところ,その大部分がマルコフストリングであることがわかった.このことを用いれば,成句や単純名詞句決定における曖昧さを減少させることができると考えられる.
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