1995 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のストレス対処行動に関する生涯発達心理学的研究-中年期・向老期世代との比較-
Project/Area Number |
07610140
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
杉山 善朗 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50045332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 美知子 山口女子大学, 家政学部, 助手 (80264977)
佐藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90150557)
中村 浩 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20136956)
安藤 貞雄 岩手県立盛岡短期大学, 教授 (40088935)
竹川 忠男 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50045366)
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Keywords | 生涯発達心理学的観点 / 高齢者のストレス / ストレス対処行動 / 多変量解析 / 向老期年代層 |
Research Abstract |
研究第1年度の本年度では、以下のような作業を実施した。 (1)北海道札幌市、地方小都市および農村部漁村部、盛岡市近郊の農村部、山口市近郊の農村部高齢者合計200名を対象に、各種ストレス因およびストレス状態に関する個別面接聴取を行なった。(2)次いで聴取の逐語記録を整理し、(3)記録されたストレス対処行動をErikson,E.H.の生涯発達心理学的観点を土台に踏まえ、Lazarus,R.S.らのストレス対処理論に沿って適当と思われるストレスの心理・社会因別カテゴリーへの分類を行なった。現在、この作業は進行中である。(4)なお、対象者全員に我々の高齢者用ストレス反応尺度、および生きがい意識尺度を同時に実施し、それぞれの尺度得点を得てある。この後、我々の高齢者用ストレス尺度得点と生きがい意識尺度得点を目的変数とし、上述のストレス対処行動様式の各カテゴリーの反応の有る、無しを説明変数とする多変数解析を実施し、ストレス対処行動様式とストレス反応強度および生きがい意識との相関関係を吟味する。 この成績は、第2年度における40歳代、50歳代の向老期層の同様な解析結果との比較データの基礎とし、必要ならば、高齢者群の対象人員を増すこととする。そのデータ解析は、ストレス対処行動様式の生涯発達心理学的検討作業の資料となる。
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[Publications] 杉山善朗: "いま,高齢者介護の現場から" HGR. 10. 1-9 (1995)
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[Publications] 今泉均・杉山善朗ほか: "津波災害による負傷者の神経内分泌学的ストレス分析" 日本救急医学会雑誌. 6. 689-694 (1995)
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[Publications] 西風脩・杉山善朗ほか: "適応の歪み(摩耗と修復)-尿17-KS硫酸と心理社会的ストレス" 産業ストレス研究. 3. 55-64 (1995)
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[Publications] 杉山善朗ほか: "高齢者の心理・社会的研究" 日本災害福祉財団ジェロントロジー研究助成報告書. 1. 78-88 (1994)
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[Publications] 杉山善朗: "精神科医のための160冊(人格の理解)" Excerpta Medica, 310(218-219) (1995)
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[Publications] 杉山善朗: "心理臨床入門改訂版(認知能力の査定)" 新曜社(印刷中), (1995)