1996 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の社会性における二側面:SoialityとSociabilityの検討
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07610160
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
佐藤 眞一 (財)東京都老人総合研究所, 心理学部門, 研究員 (40196241)
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Keywords | 高齢者 / 社会性 / Sociality / Sociability / 生涯発達 |
Research Abstract |
社会性とは,自己の内部でのみ完結する心理機能ではなく,他者との関係の中で働く機能である。そこで,本年度はSociabilityとSocialityの社会性の二側面についての自己評価と他者評価を測定し,その一致率を検討することを目的として軽費老人ホーム入居者とその職員を対象に調査を行った。 【研究の方法】 評価項目:a)施設内での生活に関する7項目,b)Sociabilityに関する30項目,c)Socialityに関する30項目を新たに作成した。 自己評価の方法と対象者:埼玉県内の2ヶ所の軽費老人ホームの入居者120名(有効回答数)を対象に,自記式または聞き取り式によって個別に実施した。 他者評価の方法:入居者と日常的に接触のある職員が上記の各対象者について自己評価と同じ内容の他者評価を行った。職員は各入居者に対して2名づつランダムに割り振られ,その入居者を評価した。 【研究の結果】 評価の一致率をk係数を求めて検討した結果,施設内生活,Sociability,Socialityの3種類に共通して,自己評価と他者評価の一致率よりも他者評価間の一致率の方が高かった。また,SociabilityとSocialityを比較すると,自己評価と他者評価の一致率は後者の方が低かった。他者評価同士の一致率はともに高い項目がみられたが,0.4以上の高い項目は前者の方が多かったものの,0.2以上の項目数では前者の10項目に対して後者は18項目と多かった。
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