1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07610379
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
木村 英亮 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70012391)
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Keywords | 中央アジア / カザフスタン / ウズベキスタン / ロシア人 / タタルスタン / 市場経済化 / CIS / 移住 |
Research Abstract |
本年度は3年計画の最終年度であったが、2年目に引き続いて、ロシア、中央アジアなどで出版された文献・資料の他、欧米の文献もかなり集めることができ、また内外の研究者との交流をすすめることができた。 中央アジアの現状と歴史を見る場合、まず、それぞれの国の特徴についても認識しておく必要がある。大きくはウズベキスタンとカザフスタンの2つにわけられるが、両国は歴史的背景が異なると同時に、現状と将来の展望も若干違っている。しかし、同時に歴史的につくりあげられた共通性をつねに念頭においておくべきであり、中央アジアとしての結合の道も探られているようである。 中央アジア第2の民族であるロシア人の問題の他、ドイツ人、朝鮮人についても研究を深めることができたが、ここではさらに大きくCIS民族としてのアイデンティティの形成について注目したい。そのレベルでる結合の可能性についても無視できないからである。この問題に関連して、ロシア連邦のトルコ系ムスリムで、CISに広く分布し、歴史的にも中央アジアに大きい影響を与えたタタルスタンとタタール人についても、現地で資料を集める機会があり、中央アジア諸国と比較することができたことは、有益であった。 ときどきに発表して来た論文等は、別に記した通りであるが、3年間の研究成果は、近く1冊にまとめる予定で、準備中である。
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[Publications] 木村英亮: "中央アジア四ヵ国10日間かけある記" ユーラシア研究. 第15号. 52-54 (1997)
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[Publications] 木村英亮: "1997年歴史学研究会大会報告批判-現代史" 歴史学研究. 第705号. 36-39 (1997)
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[Publications] 木村英亮: "タタールスタンのカザンを訪ねて" 日本の科学者. 第33巻1号. 26-27 (1998)
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[Publications] 木村英亮: "中央アジアのロシア人について,経済改革における民族的条件" 比較経済体制学会会報. 第35号. 10-17 (1998)
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[Publications] 木村英亮: "ロシアのなかのタタルスタン,自治共和国の成立から独立まで" ロシア・ユーラシア経済調査資料. 第790号. 1-13 (1998)
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[Publications] 木村英亮, 他: "中央アジア:市場経済化の現段階と課題 分担中央アジアのロシア人" アジア経済出版会, (1998)
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[Publications] 木村英亮, 他: "20世紀社会主義の意味を問う.分担中央アジア社会主義の20世紀" 御茶の水書房, 137-164 (1998)