1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650626
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
柏谷 増男 愛媛大学, 工学部, 教授 (00026254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二神 透 愛媛大学, 教養部, 講師 (40229084)
朝倉 康夫 愛媛大学, 工学部, 助教授 (80144319)
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Keywords | 交通需要管理 / 都心居住 / 通勤交通 / 鉄道ネットワーク |
Research Abstract |
本年度は、大阪都市圏の住宅立地及び通勤交通特性に関する実証的研究と交通需要管理計画のための住宅立地配分モデルの基礎的研究を行なった。 (1)実証的研究 高層住宅の普及に伴なって大阪市内の住宅戸数は近年増加し続けており、1988〜1993年もしくは1985〜1990年の統計では大阪市の住宅増加率は大阪府の住宅増加率をむしろ上回っている。また大阪市内居住者の勤務先は自宅や自区が減少し、市内他区、市外が増える等、都心居住が進行しつつあることがわかった。 大阪市都心部及び都市圏北東部24市区町村を調査対象として通勤交通特性を分析した。パーソントリップ調査結果を用いて、まず発駅ごとの発生トリップが各リンクに与える負担を表わす影響係数の値を算出し、これをまとめて市区町村対リンクの影響係数の値を計算した。さらにこの値を用いてOD別混雑負荷度を求めた結果、御堂筋線利用の場合は大阪市内発着ODの場合でも負荷が大きいこと、郊外発着ODの場合も淀川北岸から南岸へのODについては負荷が大きいこと等がわかり、混雑緩和のためには都心側から郊外側への通勤ODを増やす必要が認識された。 (2)モデルの基礎研究 2つのモデル形成については基礎的検討を行なった。第1は、Wasteful Commutingモデルに混雑制約式を持ち込むことであり、大阪都市圏北東部での試算を実施し、従業地及び居住地分布を現状に固定した場合でも最適OD組合せにより、最大混雑度を165%まで低下しうることがわかった。第2はHerbers Stevensタイプのモデルで、通勤現象の理論的理解度を深めるために有用であり、現在、開発を継続している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 細川透,矢島徹也,柏谷増男,朝倉康夫: "大阪都市圏北東部における鉄道利用通勤交通の分析" 土木学会四国支部技術研究発表会. (in press). (1996)
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[Publications] 矢島徹也,柏谷増男,朝倉康夫: "都市通勤鉄道混雑緩和の可能限度に関する分析" 土木学会年次学術講演会. (in press). (1996)