1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07651059
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
木地 實夫 鳥取大学, 工学部, 教授 (60026002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 多門 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20112104)
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Keywords | パラジウム触媒 / カルボニル化 / 二相系反応 / アリル化合物 / Heck反応 |
Research Abstract |
均一系触媒では、固体触媒を用いる不均一触媒反応に比べると、触媒と生成物との分離が難しいという欠点がある。水を反応溶媒に用いるプロピレンのオキソ法が実用化されて以来、水/有機溶媒二相系における均一触媒反応はにわかに注目されるようになってきた。本研究は、パラジウム/水溶性ホスフィン系、パラジウム/トリフェニルフォスフィン/PTC(但し、PTCは相間移動触媒)系触媒を用いて、カルボニル化、Heck反応を二相系で検討したものである。 1 アリル化合物のカルボニル化 アルコール/炭酸カリウム二相系では、常温、常圧で反応が進行して、β,γ-不飽和エステルが高収率で得られることを明らかにした。 2 ヨードベンゼンとプロパルギルアルコールとのカルボニル化カップリング アルカリ水溶液中、ヨードベンゼンと2-メチル-3-ブチン-2-オールをカルボニル化すれば、one-potでカルボニル化、還元、環化カルボニル化がおこり、プテノリドが生成することを明らかにした。 3 エチレンのアリール化 ホスフィンで修飾したパラジウム触媒を用いれば、アルカリ水溶液中エチレンとハロゲン化アリールのカップリング反応(Heck反応)が容易におこることを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Jitsuo Kiji: "Palladium-Catalyzed Arylation of Ethylene(The Heck Reaction)under Aqueous Conditions" Journal of Molecular Catalysis A;Chem.97. 73-77 (1995)
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[Publications] Jitsuo Kiji: "A Convenient Route to β,γ-Unsaturated Esters without Formation of the α,β-Isomers" Bulletin of Chemical Society of Japan. 69・4. 1029-1031 (1996)
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[Publications] Jitsuo Kiji: "Building up a Conjugated System by the Palladium-Catalyzed Arylation of Ethvlene(The Heck Reaction)" Macromolecular Symposia. 105. 167-171 (1996)