1996 Fiscal Year Annual Research Report
周辺環境を考慮したため池の整備・保全計画手法に関する研究
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07660323
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
森下 一男 香川大学, 農学部, 助教授 (80036061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守田 秀則 香川大学, 農学部, 助手 (60239663)
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Keywords | ため池整備・保全構想計画 / ため池老朽度 / ため池の類型化手法 / AHP法 / ため池診断 / 水質保全 / 親水整備 / 環境保全 |
Research Abstract |
1.ため池の老朽度算定手法に関する研究 (1)AHP法を用いた調査診断項目のウェイトづけについて、香川県寒川町の地元ため池管理者等にAHP法による意向調査を実施した。回答の結果について整合度、整合比が基準値に満たないものが多く、AHP法の意向調査方法に課題が残った。 (2)しかし、堤体・樋管・余水吐・堆砂の4項目について、整合性のある回答もあった。この回答では地元ため池管理者が期待している調査診断項目のウェイトの大きさが、堤体の機能>樋管の機能>余水吐の機能の順になっているものである。 (3)ため池の老朽度算定で用いた値は4種類であった。そのうち、アンケート修正値を用い、ランクを均等配点した場合が望ましいことを明らかにした。 (4)ため池の老朽度算定結果は寒川町の防災計画を作成するにあたり、バックデータとして利用できる可能性があるとの評価をえた。 2.ため池の類型化手法に関する研究 (1)平成7年度の類型化手法の検討では、受益面積2ha未満のため池は対象としていなかったので、香川県寒川町の受益面積2ha未満のため池をも含めた全てのため池を対象とした。 (2)また類型化の際に、ある指標のある値の大小によってため池を区分し、この区分結果をクロスする形で類型化を行った。しかし、この区分が主観的である点、類型数は指標数に比例して多くなる問題があり、類型化の手法として主成分分析、クラスター分析を用いた。 (3)類型区分のための整備・保全の観点には、(1)防災的整備、(2)水質改善、(3)親水整備、(4)環境保全の4項目をとりあげ、類型化手法をさらに進展させることができた。
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Research Products
(2 results)