1995 Fiscal Year Annual Research Report
農作業服の性能変化からみた農作業時における作業性と快適性の定量化に関する研究
Project/Area Number |
07660342
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyama College |
Principal Investigator |
桑原 宣彰 富山女子短期大学, 生活科学科, 教授 (80249101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 嗣男 東京大学, 農学部・農業工学科, 教授 (40031215)
尾畑 納子 富山女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (60201406)
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Keywords | 農作業服 / 作業性 / 快適性 / 衣服素材 / 染色 / 紫外線透過性 / 紫外線被曝 / 汗 |
Research Abstract |
農作業時の3K(きつい・汚い・危険)の度合を軽減して快適な作業環境にする一方法として、農作業服からアプローチを行った。特に今年度は、一連の地球環境問題や農夫皮膚などの障害が指摘されている紫外線被曝を防ぐための検討を中心に行った。 1.農作業服素材の紫外線透過性に関する検討 農作業服の繊維素材と色が、布の紫外線の透過性に及ぼす影響を検討した。その結果、(1)繊維素材によって、紫外線透過率は大きく異なり、また染色によって低下した。これらから、繊維素材や色を適宜有効に選択することによって、紫外線被曝を大幅に減らすことが可能であることがわかった。(2)布の紫外線透過に、Kubelkaの理論を適用して吸光係数と散乱係数を求めた。それによって、農作業時の紫外線被曝による日焼けを、最小紅斑量以下にするために必要な布の特性範囲を決定することができた。これらの結果は、より望ましい農作業服の開発、および農作業者が、作業服を選択するために有効な知見となり得るものと考えられる。 2.農作業服素材の紫外線透過性に及ぼす汗の影響 汗を吸収した状態での布の紫外線透過とその機構について検討した。その結果、(1)汗吸収によって布の紫外線透過率は高くなった。(2)それは、主に汗中の水分に起因するものであり、水吸収によって散乱係数が低下するためであることがわかった。 3.その他 臭い物質および農薬等の布への吸着について、測定を開始した。今後、これらを含めてより総合的な検討を行う予定である。
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Research Products
(2 results)