1996 Fiscal Year Annual Research Report
家禽における視覚および嗅覚中枢と消化管運動制御中枢の関連について
Project/Area Number |
07660392
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
杉田 昭栄 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50154472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50091947)
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Keywords | 家禽中枢 / 迷走神経背側核 / 視覚中枢 / 嗅覚中枢 / 胃支配ニシロン / アミノ酸感受ニューロン |
Research Abstract |
(1)視覚の終止核の中で最も多くの視神経を受ける視蓋の自律機能への関与の検討:一側の視蓋にバイオサイチンを注入した結果、視床領域、前視蓋領域および中脳視蓋下領域に終末が見られた。また、自律機能と関連すると思われる同側の中心灰白質にも標識終末を確認でき視覚の自律機能への関与を確認することができた。 (2)嗅覚の終止核の自律機能への関与の検討:一側の嗅結節にバイオサイチンを注入した結果、標識終末が両側の前梨状葉皮質、基底核、新線状体、前原始線条路、旧線状体、梨状葉皮質に確認された。この内、前梨状葉皮質への投射は哺乳類では知られておらずトリ特有の神経結合と考える。また、梨状葉皮質は哺乳類においてアミノ酸受容機能もあると考えられ、摂食と嗅覚との関連に解剖学的な裏付けが証明された。 (3)迷走神経背側核の腸管支配様式に関する検討:ウズラの胃を腺胃の腹側および背側部、筋胃の左側外側筋、右側外側筋、吻側中間筋、尾側中間筋および幽門の計7部位に分けてHRPを注入した。腺胃背側部および腹側部注入例ではHRP標識細胞はそれぞれ迷走神経背側核の左側あるいは右側優位にみられ、一側優位支配が認められた。一方、筋胃の各部位注入例ではHRP標識細胞は本神経核の両側にほぼ同数みられ、一側優位の神経投射はなかった。 筋胃の厚筋対または薄筋対を構成する筋のそれぞれにNYおよびFBを注入すると、各標識細胞が不規則に混在していたが、NYおよびFBを同時に取り込んだ二重標識細胞が迷走神経背側核の中央約2/3の範囲にみられた。このことより、多くの節前細胞は単独に各筋を支配しているが、一部の節前細胞は側副枝を出し対となる筋を同時に支配していることが分かった。
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[Publications] Shoei Sugita: "Efferents thmthe optic tectum to the broin stem in the Japanese guail" Okajimas Folia Anat Jpn. 73. 15-24 (1996)
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[Publications] Shoei Sugita: "Organization of the vagal preganglionic neurons inmeruc-ting the stemetr in Japanese guail" J.Vet Med.Science. 58. 229-234 (1996)
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[Publications] Maboya R.et al: "The role of clgoction in oil preference in the dricken" Physrol and Behav. 59. 1185-1188 (1996)