1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07670471
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
波多野 浩道 久留米大学, 医学部, 助教授 (50164851)
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Keywords | 離島歯科医療 / 歯科医療計画 / 評価モデル / Potential Spatial Accessibility / Potenjial Demand |
Research Abstract |
研究計画通りに実施検討し,以下の結果が得られた。 1)離島住民を対象とした保険医療意向調査 医療確保の実現度を左右する住民側の要因を検討したところ,歯科巡回診療班に対する親和性は総じて高く,満足度も満足なものが6割を越え,診療内容に対する要望が修復や補綴の充実である点は,各島間で差はなかった。しかし,島別の受診の有無の程度は距離あるいは時間・コストと関連がなかった。島外での歯科受療の障害となるのは,時間がもっとも多く,診療費は少ないが,診療費以外に要する費用の負担が時間に次いで多かった。 2)医療供給側に対する調査 医療内容は徐々接近してきたが,三島村3島の場合は小児の予防治療,成人の健康教育に特色があり,十島村7島の場合は検診をした上での治療となっている点に特色がある。 十島村の方が医科を含めたシステムの連携が進んでいた。 3)評価モデルの検討 Potential Demandを考慮しない場合,諏訪之瀬島のPotential Spatial Accessibilityを1とすると悪石島で0.99であり,竹島は3.04であったが,Potential Demandを考慮すると悪石島は0.98で,竹島は1.83となり,最も高いのは硫黄島の2.03であった。Potential Demandを考慮するとPotential Spatial Accessibilityは医療確保の実現度に対するあてはまりはよくなった。修正されたPotential Spatial Accessibilityは離島歯科医療計画の比較を可能にする指標である。
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