1996 Fiscal Year Annual Research Report
心臓粘液腫由来の生理活性物質の単離精製と心疾患モデルに対する応用的研究
Project/Area Number |
07670752
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Research Institution | GUNMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
神田 享勉 群馬大学, 医学部, 助手 (40261838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 功 群馬大学, 医学部, 教授 (50008273)
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Keywords | 粘液腫 / インターロイキン-6 / インターロイキン-8 / 心筋炎 / ウイルス |
Research Abstract |
ヒト粘膜腫組織および培養上清中に高濃度のIL6と抗Inter leukin-8(IL8)抗体と反応する蛋白の分離精製と、この生理活性物質が心不全における役割を解明する。現在までに、免疫組織化学、組織培養、分子生物学的手法にて、我々は幾つかの新知見を鰓。18例の心房粘液腫の15例(83%)は、抗IL6抗体が陽性であった。陽性例全ての患者に、自己免疫疾患様症状(体重減少、易疲労感、発熱)、及び血清IgG,IgA,gammma-globulinの異常を呈し、IL6発現との関連を示唆した。ウイルス性心筋炎による心不全に対する関与を目的に、マウスウイルス性心筋炎モデルを用いた。Encephalomyocarditis(EMC)ウイルス接種前後より、分離精製蛋白を皮下投与(100microg/g/day)にて4日行い、感染と同時投与より4日間で生存率を、未治療群に比較して大きく延長させた。本実験より、分離精製蛋白の免疫賦活作用や抗ウイルス作用を明らかにした。ここで、in vitroで報告されている抗ウイルス作用は、in vivoでも作用する可能性を示唆した。以上より、粘液腫の自己免疫疾患様症状や抗ウイルス性心筋炎に、心房粘液腫に含まれるIL6またはIL8類似蛋白抗原が強く関与していると推定した。心房粘液腫より精製した蛋白の、DNAアミノ酸配列の決定及びエピトープの解明は、将来の課題としたい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 神田享勉 他: "Modification of viralmyocarditis by interleukin-6" Circ.Res.78・5. 848-856 (1996)
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[Publications] 神田享勉 他: "Interlenkin-6 secreted from human myxomn reduces murin myocodies" Life Sci.58・20. 1705-1712 (1996)