1995 Fiscal Year Annual Research Report
CT検診発見の肺腫瘤の確定診断法と指導区分の確立に関する研究
Project/Area Number |
07671001
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
河野 通雄 神戸大学, 医学部, 教授 (60030938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠本 昌彦 神戸大学, 医学部, 助手 (90252767)
糸氏 英一郎 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (90243302)
山崎 克人 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (50210381)
廣田 省三 神戸大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20181216)
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Keywords | 肺癌検診 / CT / ヘリカルCT |
Research Abstract |
平成3年から平成7年までに施行された胸部CT検診(のべ487名)を集計し検討した。発見腫瘍は計22例であった。内訳は、原発性肺癌14例、転移性肺癌7例、縦隔腫瘍1例(胸腺腫)であった。原発性肺癌14例のCT所見の検討では、肺門型が2例、末梢型が12例であった。大きさは1〜5cm、StageはIが7例、IIが1例、IIIAが4例、IIIBが1例、IVが1例であった。末梢型は全例、類円形で、spiculaを6例、notchを6例、胸膜陥入像を8例、血管の巻き込み像を9例、空洞を2例に認めた。転移性肺癌7例のCT所見の検討では、大きさは1〜6cmで、単発は1例、多発が6例であった。全例、辺縁平滑な類円形であったが、notchを1例に認めた。spicula、胸膜陥入像、血管の巻き込み像、空洞を認めた例はなかった。腫瘍の疑いあり、経過観察中(2〜36ヶ月)の腫瘤は31例である。腫瘍疑い31例のCT所見の検討では、大きさは0.5〜3cmで、単発が11例、多発が20例であった。類円形が10例、不整形が11例で、残りの10例(いずれも直径1cm以下の小結節)は境界鮮明、辺縁平滑な円形であった。spicula、notch、空洞は全例認められなかった。胸膜陥入像は3例、血管の巻き込み像は2例に認めた。また、血管の中枢性集束を伴ったものが9例、周囲または他区域に炎症所見を認めるものが15例であった。 今後も、さらにデーターの収集に勤め、CT検診で発見された癌症例のCT所見の分析および病理所見との対比を行うとともに、癌を疑い経過観察している症例のCT所見を対比し、早期肺癌のCT所見の分類の確立に関する検討を接続していきたい。
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