1995 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生阻害剤による温熱効果増強 -低酸素細胞分画の動向-
Project/Area Number |
07671033
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
田中 敬正 関西医科大学, 医学部, 教授 (40131445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
播磨 洋子 関西医科大学, 医学部, 助手 (80140276)
赤木 清 関西医科大学, 医学部, 講師 (30098115)
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Keywords | 新生血管阻害剤 / 温熱効果 / マウス実験腫瘍 |
Research Abstract |
マウス実験腫瘍を用いて新しく開発された新生血管阻害剤、フマギリン誘導体であるFR-118478(以下、FR)とTNP-470(以下、TNP)を用いて、温熱と併用よることで抗腫瘍効果の増強を検討した。そこで現在入手可能な阻害剤TNP,FRと2つの腫瘍系(SCC-7、FM3A)を用いて、温熱単独での抗腫瘍効果及びFRを用いた温熱併用での抗腫瘍効果を検討した。 1.実験腫瘍及び実験動物:C3H/Heマウスに移植可能な扁平上皮癌由来のSCC-7腫瘍と乳癌由来のFM3Aを用い大腿部皮下に1x10^5細胞を移植、腫瘍径が8-10mmに達した時、実験に用いた。 2.温熱処理:恒温層(Advantec社)加温温度44度、5、10、15分で温熱処理を行った。腫瘍部を温水に侵入することで行った。 3.新生血管阻害剤:FRは藤沢薬品(株)より供与された。本薬剤を生理食塩水に各濃度0.5、1.0、2.0mg/kgに溶解し各マウスに0.2mlを腹腔内に投与した。 4.抗腫瘍効果の評価:温熱及び本剤の投与後ノギスにて腫瘍の長短径を隔日に測定し腫瘍成長曲線をえた。 結果:新生血管阻害剤の抗腫瘍効果は腫瘍容積は小さい時に著効を示すが、腫瘍径が増大するに従ってこのFRの抗腫瘍効果は減少する。投与後10日目の対照群に対する縮小率はSCC-7腫瘍では、TNP処理群で0.5、1.0、2.0mg/kgでおのおの21.8%、3.1%、1.6%であった。FR処理群で7.8%、7.8%、1.6%であった。FM3A腫瘍では、TNP投与で57.3%、11.7%、10.2%で、FR投与で33.8%、30.8%、16.1%であった。
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