1995 Fiscal Year Annual Research Report
トロンボポイエチンは病的巨核芽球を増殖・分化させるか?
Project/Area Number |
07671187
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小池 正 新潟大学, 医学部・付属病院, 助教授 (30170161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 益広 医療短期大学部, 教授 (90179531)
布施 一郎 新潟大学, 医学部, 講師 (90242429)
岸 賢治 新潟大学, 医学部・付属病院, 講師 (30186209)
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Keywords | thrombopoietin / megakaryoblast / cell kinetics |
Research Abstract |
血小板・巨核球の文化増殖因子であるトロンボポイエチン(TPO)が開発され、血小板減少状態への臨床応用が期待されているが、一部の造血器腫瘍、とくに異常巨核球系細胞の増生が関与することの多い骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病の急性転化および急性巨核等球性白血病での悪影響が懸念される。そこでこれら白血病細胞に対するTPOの反応性を細胞株および実際の症例の検体で検討した。方法は鳥羽らの開発した7AAD/PY法(Toba K et al.Cytometry13:60-67,1992)を用いて、表面抗原と細胞回転を同時解析した。細胞株はmyeloblastic, promyelocytic, lymphoblastec, erythro-magakaryoblastic cell linesについて検討した。細胞株のマーカー検索では、TPO添加によりKU812とCMK11-5で巨核球系細胞への分化誘導がみられた。細胞回転の解析ではTPO添加によりCMK11-5でGla期の減少とS期の増加が認められた。他の細胞株では変化がみられなかった。臨床例での検討ではmegakaryoblastの増生のみられた2例で検討したところCD41陽性細胞よりむしろCD41陰性PPO陽性細胞で分裂能の亢進がみられた。今後さらに検討を重ねる予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 柴田 昭: "骨髄異形成症候群に対するトロンボポイエチンの臨床応用" 特発性造血障害調査研究班、平成七年度研究業績報告書. (1996)
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[Publications] Toda K.: "Classification of cell cycle characterijed with DNA/RNA guantitation using 7AAD/PY in hemopoietic malignancy" Experimental Hematology. (1996)