1996 Fiscal Year Annual Research Report
肺血管内皮細胞機能よりみた死体肺移植の可能性に関する研究
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07671452
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斎藤 幸雄 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 雅行 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (00143305)
柴 光年 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (20162620)
藤澤 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
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Keywords | 肺移植 / 虚血再灌流 / 血管内皮細胞 / 一酸化窒素 / cyclic GMP / Superoxide anion / 急性拒絶反応 / CTL活性 |
Research Abstract |
肺が豊富な血管床を有する点では特殊な臓器であることに着目し、温阻血障害による肺の変化を血管内皮細胞機能の面から検討してきた。また同種肺移植における移植肺の組織学的変化とdonor細胞を特異的に障害する細胞障害性Tリンパ球(CTL)活性の関連について検討してきたが、本研究にて以下の知見が得られた。 1.温阻血再灌流時における血管内皮細胞の機能評価 温阻血再灌流時の血管内皮細胞由来のNO産生能の変化を、肺灌流液中のcyclic GMP(cGMP)を指標として検討した結果、肺温阻血再灌流によりNO産生能が低下しており、血管内皮細胞が障害されている可能性が示唆された。また血管内皮細胞から産生されるNOは再灌流時に産生されるsuperoxide anionによって消去されている可能性が示唆された。 2.Doner特異的傷害性Tリンパ球活性と急性拒絶反応との関連 局所のCTL活性にの検討において気管支肺胞洗浄液中リンパ球(BAL)は拒絶反応の進行に伴い上昇すること、CTLは局所から全身に広がること、さらにBALより採取したCTLの活性値より急性拒絶反応の診断が可能であることの成果がえられた。 3.家兎肺移植の手術手技の確立 近い将来、種々の理由により雑種成犬の入手が困難なることを考慮し、代用動物による研究の継続、円滑な実験移行のために家兎の肺移植手術手技を確立した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 関根康雄: "犬同種肺移植に伴う急性拒絶反応の進行とドナー特異的細胞傷害性Tリンパ球の進展様式との関係" 日本胸部外科学会雑誌. 43・2. 174-180 (1995)
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[Publications] 関根康雄: "Donar特異的CTL活性の検出による肺移植後急性拒絶反応診断" 日本外科系連合学会誌. 20・2. 122-126 (1995)
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[Publications] 武田恒弘: "肺虚血再灌流障害後のEDRF(endothelial-derived relaxing factor)産生能に関する基礎的検討" 日本胸部外科学会雑誌. 43・5. 686-687 (1995)
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[Publications] 武田恒弘: "家兎肺温阻血再灌流時におけるnitric oxide由来cyclic GMP産生能の変動" 日本胸部外科学会雑誌. 43・12. 1913-1918 (1995)
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[Publications] 武田恒弘: "肺温阻血再灌流時のnitric oxide産生に対するsuperoxide anionの関与" 日本胸部外科学会雑誌. 44・9. 1704-1708 (1996)