1997 Fiscal Year Annual Research Report
繊維芽細胞成長因子を用いた冠状動脈疾患に対する外科治療の研究
Project/Area Number |
07671453
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Research Institution | The university of Tokyo |
Principal Investigator |
今中 和人 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80282672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小塚 裕 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (10126055)
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Keywords | b-FGF / 冠状動脈バイパス / 側副血行 |
Research Abstract |
本研究の目的は、basic fibroblast growth factor(以下 b-FGF)の局所投与による他臓器ないし他組織の動脈と冠状動脈との間の側副血行新生である。実験1では冠状動脈間で、実験2、3は他臓器ないし他組織の動脈と冠状動脈との間の側副血行新生のモデルとして、行った。 実験1:昨年、雑種成犬での冠状動脈閉塞による急性虚血モデルでb-FGF10μg、300μgの局所注入では全く無効。ニホンザル2頭で同様の実験を行ったが、やはり側副血行は形成されなかった。 実験2:雑種成犬11頭(11.5-23Kg)で、人工心肺使用下および非使用下に左内胸動脈を左前下行枝に心拍動下に吻合した。吻合の近位部に虚血域を作成し、その上に内胸動脈を固定して側副血行の作成の有無を調べた。4頭が早期死亡し、7頭で摘出心での造影を行った。いずれもグラフトは開存していた。単に固定した症例2例、フィブリン糊で固定しただけの症例3例、b-FGF 300μgをフィブリン糊に混和して固定した症例2例とも、側副血行は形成されておらず、心筋梗塞ができていた。 実験3:雑種成犬10頭(11-18Kg)で、同様に左内胸動脈を左前下行枝に心拍動下に吻合した。吻合の遠位の冠動脈に二重結紮で閉塞segmentを作成し、内胸動脈からb-FGF 50μgにヘパリン0.5ml混和したものを動注して側副血行作成の有無を調べた。4頭が早期死亡し、6頭で摘出心での造影を行った。1例がグラフト閉塞。しかし、いずれも著明な側副血行増生はみられなかった。
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