1996 Fiscal Year Annual Research Report
ラマン分光法による脊髄伸張時の脊髄内水分量の経時的変化の観察
Project/Area Number |
07671545
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
谷 諭 東京慈恵会医科大学, 医学部脳神経外科, 講師 (10147332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 弘泰 東京慈恵会医科大学, 脳神経外科, 助手 (50246427)
北島 具秀 東京慈恵会医科大学, 脳神経外科, 助手 (40186242)
村上 成之 東京慈恵会医科大学, 脳神経外科, 助手 (50190880)
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Keywords | 脊髄繋留症候群 / 二分脊髄 |
Research Abstract |
昨年度、実験系の精密度を向上するために、技術的に解決しなくてはならない多くの問題があることがわかり、実験の進行に大きな遅れが出ておりました。 最近になり、全身状態、循環動態も極めて安定したなかで、実験動物の脊髄を取り出すことが可能となってきました。しかし、大学の都合もあり、ラマン分光器が遠方の施設に移転してしまったため、実験動物の移動、測定等に非常に時間がかかる状態であることが判明しました。しかし、極力頻回に実験施行を行う努力を続けております。なにぶんにも、他施設のため、実験器具の不備等もあり、思うように測定が捗らないのが現状です。しかし、安定した測定結果を10例程で得ることが出来ております。これによると、脊髄灰白質は、水分量は85%前後であり、脊髄白質はそれよりやや少ないもののようです。白質は前索、側索、後索各々で行っており、ほぼ同様の結果を得ています。この検証は、今後の実験系に対して重要な結果と考えています。つまり、次のステップとして、硬膜外より凍結損傷を加えるときに、その損傷程度の空間的広がりを正確に灰白質のみでなく各白質で捕えることが出来ます。これが、これまで行われていた各種脊髄内水分測定法では不可能であった、空間的広がりの観察と思います。 今後コントロールを十分に行い、まずは過去の実験データーと相関が得られる凍結損傷を行い、その後に、脊髄伸張実験を行いたく存じます。
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