1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07671603
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Research Institution | OITA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中村 道利 大分医科大学, 医学部, 講師 (00145385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真角 昭吾 大分医科大学, 医学部, 教授 (50050373)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 病因 / 遺伝子 / 分子生物学 / 滑膜 / cDNAライブラリィ / mRNA / 免疫スクリーニング |
Research Abstract |
研究デザイン:慢性関節リウマチ患者に共通する抗原が存在すると仮定し、慢性関節リウマチ患者が共通して持つ抗体をもとに、この抗原を検索する。慢性関節リウマチの病因たる抗原は、主病変座である病的滑膜に存在する可能性が最も高い。よって、手術時に切除される病的滑膜を材料としてmRNAを分離、これでcDNAライブラリィを作成する。別の慢性関節リウマチ患者の血清を用いて、このcDNAライブラリィを免疫スクリーニングすることにより、前述の共通する抗原遺伝子を分離する。 研究経過:少なくとも5人の患者の病的滑膜を材料として、それぞれcDNAライブラリィを作成し、1回20万個平均のスクリーニングを10回以上くりかえした。発現cDNAライブラリィを構築するまではほぼ問題なく進行した。問題が生じたのは、スクリーニングにおいてであり、陽性クローンの同定が困難を極めたことである。 明瞭なシグナルを伴うクローンが得られないため、やむを得ず不明瞭な陽性を示すクローンを20個以上にわたって選別し、これの塩基配列を直接に調べた。この結果、 (1)アクチン遺伝子/(2)CACACAの繰り返し配列を含む遺伝子。/(3)264塩基長の相同配列のない遺伝子。/(4)ガンマグロブリンC領域遺伝子。などであることがわかった。 その他の精製クローンについて、発現ベクターに断片をクローニングし直し、PinPoint法などによって、融合蛋白質の精製集積を試みた。そして、これらの蛋白質を抗原として、再度慢性関節リウマチ患者血清を用いてELISA法で測定した。しかし、こうして測定した融合蛋白質で、非患者/患者間で明瞭な差が得られなかった。
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