1995 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌の腹腔細胞診におけるファジィ理論を用いた良悪性判別モデルに関する研究
Project/Area Number |
07671800
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
重松 敏之 九州大学, 医学部, 助手 (30253438)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 邦裕 九州大学, 医学部, 助教授 (70264033)
加来 恒壽 九州大学, 医学部, 助手 (60185717)
松山 敏剛 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50038767)
|
Keywords | 卵巣癌 / 腹腔細胞診 / 腺癌細胞 / 反応性中皮細胞 / ファジィ理論 / 良悪性判別モデル |
Research Abstract |
1.症例の抽出 組織学的に良性卵巣腫瘍の症例を20例、子宮内膜症あるいは骨髄腹膜炎で反応性中皮細胞が多数出現している症例を10例、組織学的に癌性腹膜炎が証明された症例のうち腹腔細胞診で癌細胞が診断できた症例を20例収集した。腹水が存在する症例では腹水を細胞診の検体とし、腹水が存在しない症例では生理食塩水100mlで腹腔内および骨盤内を洗浄し、その洗浄液を検体とした(重松)。 細胞学的所見の記載 上述の50例の検体を用いて13項目(1.核クロマチンの増量、2.核クロマチン分布の不均等、3.核の肥大、4.核小体の大きさ、5.核小体の数、6.細胞集団内の核の大小不同、7.細胞集団内の核クロマチン差、8.細胞の配列、極性の乱れ、9.核配列、核間距離の不定、10.細胞の不規則重積性、11.細胞質量、12.細胞境の状態、13.孤在性異型細胞の存在)をポイントとして細胞診断を行い、検者は0から1まで0.1刻みの10段階の点数をつけた。13項目のうち3項目に関しては共焦点レーザー顕微鏡を使用した(重松、加来、坂井)。 平成7年度は、子宮内膜症あるいは骨盤腹膜炎で反応性中皮細胞が多数出現している症例を10例収集したが、1症例あたりの反応性中皮細胞出現の個数が当初の予想よりも少なかったため、13項目をポイントとして細胞診断で得られた個々のデータ数が少なく、平成8年度は一層に反応性中皮細胞を収集する必要があると考えられた。 また、共焦点レーザー顕微鏡の使用に慣れず、細胞の配列、極性の乱れ、核配列、核間距離の不定、細胞の不規則重積性の診断が困難であった。
|