1996 Fiscal Year Annual Research Report
異所性遊離骨膜移植によって形成される骨の由来に関する研究
Project/Area Number |
07672150
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Research Institution | ASAHIKAWA MEDICAL COLLEGE |
Principal Investigator |
西村 泰一 旭川医科大学, 医学部, 講師 (30113749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹川 政範 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50216876)
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Keywords | tritiated thymidine / autoradiography / 骨膜 |
Research Abstract |
1.家兎に0.5〜1.0mCi/gのtritiated thymidine(^3HTdr)を12時間おきに5回皮下注射し、最終注射の2時間後に屠殺して前肢部より骨膜を採取し、一部は10%中性ホルマリンで固定し、骨膜へのtritiated thymidine(^3HTdr)の取り込み率を調べ、残りの骨膜はヌードマウスの背部筋肉中へ移植し形成される骨が骨膜細胞自身に由来するのか否かをautoradiographyを用いて検討し下記の結果を得た。 (1)骨膜へのtritiated thymidine(^3HTdr)の取り込み率は5.2%であった。 (2)新しく形成された骨組織の骨細胞の一部に^3HTdrの取り込みを認めた。また新生骨周囲の間葉系細胞の一部にも^3HTdrの取り込みを認めた。 以上の結果から新生骨の一部は移植した骨膜細胞に由来していることが確認された。しかし本実験からは^3HTdrの取り込みが認められなかった骨細胞の由来は明らかにできなかったため新生骨の全てが移植した骨膜細胞に由来しているとは断定できなかった。このことに関しては別の何らかの方法で解明する必要があるが前年度の研究結果と本年度の研究結果を総合して考えると異所性に遊離骨膜移植したときに形成される新生骨の大部分は骨膜細胞自身の増殖、分化によって形成されることが示唆された。
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