1995 Fiscal Year Annual Research Report
10年間のフォロー成績からみた歯の喪失リスクに関する研究
Project/Area Number |
07672218
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新庄 文明 大阪大学, 医学部, 講師 (30154389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 研二 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (70144491)
多田羅 浩三 大阪大学, 医学部, 教授 (20107022)
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Keywords | 成人歯科健診 / 喪失歯数 / 保健行動 / 英国 / 受療行動 / DMFT / リスクファクター |
Research Abstract |
兵庫県N町の1983年から1987年までの5年間に成人歯科健診を受診した実人数は953名であった。同じく1993年度の受診者は413名、1994年度は411名であった。口腔検査結果から40〜59歳における歯周炎の有病者の割合を推測すると、1983,1984,1985年度の初回受診者においてそれぞれ87%,74%,87%であったのに対して、1993,1994年はそれぞれ69%,52%であった。40〜49歳,50〜59歳の一人平均現在歯数はそれぞれ25.1本、23.5本(1994年度)であったのにたいし、60〜69歳,70歳以上ではそれぞれ15.8本,9.0本であり、初回受診時と1993年以降の最新受診年の間で平均2〜7本の歯の喪失を比較するべく、データファイルを作成しているところである。 職場に従事する在英日本人386人および英国人337名を対象とする口腔診査の結果からは、45〜59歳における歯周炎の有病者の割合は在英日本国人20%、英国人41%であったのに対して、35〜44歳ではそれぞれ15%、7%であった。う蝕経験歯数(DMFT)は、40〜59歳の在英日本国人11.6、英国人14.7であったのに対して、30〜39歳ではそれぞれ10.5、10.6%であった。小児期に定期的な歯科受療習慣をもっていた者の割合は在英日本国人11%、英国人 76%で、現在も定期的に歯科受療する者の割あはそれぞれ19%、60%であった。口腔診査結果と保健行動との関連をみると、在英日本人と英国人の双方において、現在および小児期、10歳代、20〜39歳のそれぞれにおいて定期的に受診していた者よりもあまり受診していない者のほうがDMFTが低い結果であった。また、英国人では夕食後の刷掃を行わない者、日本人では就寝前に刷掃を行う者、日英両者においてデンタルフロスを使う者において、DMFTが高かった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 新庄文明: "英国の地域ケア改革と歯科医療(1)" 歯界展望. 85. 229-236 (1995)
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[Publications] 新庄文明: "英国の地域ケア改革と歯科医療(2)" 歯界展望. 85. 439-448 (1995)
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[Publications] 新庄文明: "英国の地域ケア改革と歯科医療・補遺" 歯界展望. 85. 1171-1182 (1995)
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[Publications] 新庄文明: "生活している「人」を対象とする歯科医療の視点" 日本歯科評論. 635. 173-174 (1995)
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[Publications] 新庄文明: "国民の福祉に寄与する歯科医療の構築" 歯界展望. 87. 67-80 (1996)
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[Publications] S.Gelbier,F.Shinsho,N.Shan: "Japanese Diet and Dental Health." Dental Practice. 33(5). 1-3 (1995)
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[Publications] 新庄文明: "イギリスにおけるエイズ患者・HIV感染者の現状" 東京法規出版「エイズ対策」(箕輪真澄・監修), 478(51-155) (1995)
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[Publications] 新庄文明・宮地建夫: "8020臨床現場からのアプローチ" 日本歯科評論社, 222 (1994)