1996 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖欠損症の発症機構解明のための糖脂質プローブの合成
Project/Area Number |
07672285
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
梶 英輔 北里大学, 薬学部, 教授 (60050598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広谷 聖子 北里大学, 薬学部, 助手 (20050594)
原田 和穂 北里大学, 薬学部, 助手 (00189698)
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Keywords | 糖鎖欠損症候群 / N-結合糖タンパク質 / リピド中間体 / リン酸化試薬 / ドリシル糖リン酸エステル / β-マンノシド / キトビオ-ズ / グリコシル化 |
Research Abstract |
糖タンパク質糖鎖不全症候群(Carbohydrate defficient glycoprotein syndrome:CDGS)の発症機構の解明を目的として、N-結合糖タンパク質の生合成前駆体であるドリシルグリコシルリン酸エステルの化学合成法を開発する。平成8年度は7年度に引き続きドリシル糖リン酸エステルを効率よく合成するための基盤技術の開発を行った。 1)糖水酸基及びドリコールのリン酸化試薬の開発:新しい酸化試薬としてbis(trimethylsilylethyl)-phosphite(1)の効率的合成法を開発した。すなわち三塩化リンとtrimethylsilylethanolとをベンゼン中ジメチルアニリンの存在下反応させ、1を好収率で合成することが出来た。 2)ドリシルグリコシルリン酸エステルの合成:先ずドリコールのリン酸化のモデル反応として、1とシトロネロールとの反応条件を検討し、シトロネリルリン酸エステル(2)を得た。つぎに2のtrimethylsilylethyl基をトリフルオロ酢酸により脱保護化し、遊離のリン酸エステルを得た。さらに本法をドリコールに適用し、ドリシルリン酸(3)を得た。また、グルコシルフルオリドと、1から誘導したbis(trimethylsilylethyl)phosphate(4)との反応によりグルコシルリン酸(5)を得た。つぎに3と5の反応によるドリシルグルコシルピロリン酸エステルの合成を実施した。 3)β-マンノ型グリコシドの構築に関する基礎技術の開発:リピド中間体の重要な構成糖であるβ-マンノ型グリコシドを構築するための基礎技術として、β-マンノシド及び-βマンノシルグルコサミンを含むヘテロオリゴ糖の新合成法を開発した。
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Research Products
(1 results)